金谷拓実“自分らしく”2差2位、欧州ツアー切符争い負けん パリ五輪も意欲…担当記者が「見た」


ホールアウトし、中島(左)とタッチを交わす金谷拓実(カメラ・今西 淳)

ホールアウトし、中島(左)とタッチを交わす金谷拓実(カメラ・今西 淳)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第2日(1日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 王者の中の王者を決める日本シリーズJTカップ。今大会のサイドストーリーとして注目されているのが、来季の欧州ツアー出場権の獲得と、現時点では2枠しかない来年のパリ五輪男子代表の争いだ。2位で、首位の中島に2打差で追走する金谷拓実(25)=Yogibo=の日の丸にかける思いを、担当の富張萌黄記者が「見た」。

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 2日目は会心のショットに沸き立つギャラリーに右手を上げて応えた。10番パー4で見せたピン横30センチにつけての“OKバーディー”に「いいイメージで打てた」と胸を張った。最終戦のテーマ「自分らしいプレー」で優勝争いにきっちり名乗りを上げた。

 金谷が日本シリーズの大舞台で虎視たんたんと狙うのは優勝はもちろん、欧州ツアーとパリ五輪の2枚の切符だ。賞金ランク3位以内に与えられる欧州ツアー切符争いは日本シリーズで決着する。かねて海外志向が強く「それ(欧州ツアー)を目指してやってきた」と今大会で勝たなければならない理由を位置づけている。

 来年のパリ五輪出場にも「出られたらうれしい」と闘志を燃やす。憧れは東北福祉大の先輩、松山英樹(31)だ。日本男子の五輪切符は現状、世界ランク上位2人。金谷は、現在同126位で日本勢6番手だが、今大会優勝なら4番手の110位前後に浮上する見込みだ。欧州ツアーは日本ツアーより、獲得ポイントが高く五輪出場へ大きな近道となる。「松山さんを見てこういう選手になりたいと思っていた。早く結果を出してそこ(同じ舞台)でプレーしたい」。海外挑戦への熱い思いを胸に、今季最終戦も勝利にこだわり続ける。(富張 萌黄)

 ◆男子ゴルフのパリ五輪への道 24年6月17日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を得る。〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人。〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含めて最大2人が出られる。大会は24年8月1日から4日間、フランス・ル・ゴルフナショナルで、72ホールストロークプレーの個人戦で争われる。16年リオ五輪は池田勇太が21位、片山晋呉は54位。21年東京五輪は松山英樹が4位、星野陸也は38位。

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