中島啓太「いいプレーできていた。本当に17番だけ」 1打及ばず2位…大会9人目の完全Vならず


2番、バーディを奪いガッツポーズする中島啓太(カメラ ・岡野 将大)

2番、バーディを奪いガッツポーズする中島啓太(カメラ ・岡野 将大)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 最終日(3日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 第60回大会の最終日が行われ、首位で出た今季賞金王の中島啓太(フリー)は3バーディー、2ボギーの69で回り、通算14アンダー。蝉川泰果(フリー)に1打及ばず2位で今季最終戦を終えた。

 「自分はいいゴルフができたし、蟬川選手と最後までやり合えたので楽しかった。後悔はしていない」と振り返り、「自分は自分のペースを崩さないように、丁寧にゴルフをしていったつもりなので、自分との戦いには勝てたんじゃないかと思う」と語った。

 14アンダーで蝉川と首位に並んで迎えた17番パー5。1メートル半のスライスラインのバーディーパットはカップに蹴られた。バーディーとした蝉川に許した1打のリードが、そのまま試合を決した。「ずっと冷静にいいプレーできていたし、本当に17番だけだと思う」。

 後半はラインは完璧に読めていながら、タッチが強めに出てしまう場面が多かったという。「その流れのまま強く打ってしまった。17番だけに原因があるわけじゃなくて、後半タッチが合わなかったミドルパットが影響しているんじゃないかと思う」と話した。

 前週のカシオワールドオープンで賞金王を決めて迎えた最終戦で、初日から3日目まで首位を守り大会を盛り上げた。「毎日スタートホールを最終打者として打てた。それはすごくうれしかった。負けてしまったけど、しっかり責任と自覚を持ちながらプレーできたと思う」。

 ASO飯塚チャレンジドでプロ初勝利を挙げ、横浜ミナトチャンピオンシップ、マイナビABC選手権と3勝を飾った。「それより1年間最高のライバルと賞金王争いができたことが一番うれしかったし、楽しかった。いい一年だった」。金谷拓実との賞金王レースが、中島をまた強くした。

 14日からは来季米ツアーもしくは下部ツアー参戦をかけた最終予選会(米国)が控える。「出発まで1週間を切っているので、いい準備をして気持ちを切らさずに、もう1試合頑張りたい」。18番で蝉川を祝福した中島は、グリーン上で脱帽し、ギャラリーに向かって深く一礼した。感謝の気持ちと覚悟を胸に、海を渡る。

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