史上初めてジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇し「ゴルフ天才少女」と呼ばれる須藤弥勒(12)=ゴルフ5/太陽自動車=が9日、茨城・常陸太田市の金砂郷CCで行われたプロパッティングツアー開幕戦で優勝を果たした。通算3勝目でツアー歴代2位の勝利数となった。
今年の8月6日に13歳となる弥勒は、日本女子プロゴルフツアーが定める出場可能な年齢に達する。8月以降にレギュラーツアーデビューが予定されている弥勒は「今年は大事な1年になります。その年のプロパッティングツアーの開幕戦で、いきなり優勝できたことで弾みがつきます」と満面の笑みで話した。
パッティングツアーは、その名の通り、パットだけのグリーン上の勝負。約2メートル~約20メートルの距離で18ホールが設定され、パー36の予選ラウンドを行う。上位6人(首位と2打差以内)が予選ラウンドの成績を持ち越して3ホールの決勝ラウンドで最終順位を決める。弥勒は将来を見据えてパットの技術を磨くため、2021年から同ツアーに参戦。昨年、待望の初勝利を含めて2勝を挙げ、今回が通算3勝目。
弥勒はレギュラーツアー参戦に備え、今年は、パッティングツアーに加えて、日本プロドラコン協会(JPDA)が主催するアマチュアドラコン大会にも挑戦する。初戦は岡山大会(3月30日)を予定している。「得意なパットはさらに磨きをかけて、飛距離はどんどん伸ばしていきたい」と弥勒は意気込む。
13社・団体と推定総額3億6000万円のスポンサー契約を結んだ12歳のアマチュアゴルファーは、まさに破天荒。勢いに乗って、2024年シーズンの戦いを始めた。
◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。12歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年8月に横峯良郎氏に弟子入り。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ13社・団体と推定総額3億6000万円のスポンサー契約を締結。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。150センチ、50キロ。