芹澤信雄プロがマスターズで攻め方の変化を注目する「最長ホール」3年連続のコース改修で全長も歴代最長に


練習ラウンドを行う松山英樹(カメラ・高木 恵)

練習ラウンドを行う松山英樹(カメラ・高木 恵)

 【オーガスタ(米ジョージア州)9日=高木恵】男子ゴルフのメジャー初戦、マスターズは11日にオーガスタ・ナショナルGCで開幕する。特別招待選手として初出場する久常涼(21)=SBSホールディングス=は、2021年大会覇者の松山英樹(32)=LEXUS=と1番からの9ホールを練習ラウンド。TBSで解説者を務めるプロゴルファー、芹澤信雄(64)が大会を展望した。

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 今年の松山選手は、3年ぶり2度目の優勝が十分に期待できる状態です。2月のジェネシス招待で勝ったようにパットの調子が良く、ビッグスコアも出ています。精神的に余裕を持って臨め、コースも熟知しているので楽しみ。21歳で初出場の久常選手は、予選を突破して4日間プレーしてもらいたい。コースマネジメントがしっかりしているので松山選手と練習ラウンドして、グリーン周りや起伏の激しいオーガスタを学んでほしい。夢舞台でも持ち前の思い切りの良さが、見られることを期待します。

 優勝候補筆頭は、世界ランク1位のシェフラー(米国)でしょう。22年大会王者でもあり、今年も2勝。総合力が高くて安定感抜群です。復帰戦のウッズ(米国)には、単独最多の出場24大会連続予選通過を果たして、パトロン(観客)を沸き立たせてもらいたいですね。

 3年連続のコース改修で、全長は歴代最長7555ヤードに延びた。2番パー5のティーグラウンドが10ヤード後方へ下がり、585ヤードで最も長いホールに。ティーショットで右の深いバンカーが効いてきます。左にも林があり、第1打への重圧が増します。2オンさせにくくする狙い。昨年、最も難易度が低かったホールだけに、攻め方の変化にも注目です。(プロゴルファー・芹澤 信雄)

 ◆芹澤 信雄(せりざわ・のぶお)1959年11月10日、静岡・御殿場市生まれ。64歳。御殿場西高で国体スキー出場。18歳でゴルフを始め、82年にプロ転向。日経カップでツアー初優勝した87年から10年間賞金シード入り。96年日本マッチプレー選手権プロミス杯など通算5勝。2010年富士フイルム選手権でシニアツアー1勝。12年賞金王・藤田寛之、宮本勝昌、西山ゆかりらを弟子に持つ。173センチ、68キロ。

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