日本凱旋の中島啓太 日没サスペンデッドで首位と1差の暫定6位好発進「全試合上位を目指して頑張りたい」


中島啓太

中島啓太

◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント 第1日(25日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 濃霧で開始時間が2時間50分遅れた影響で、日没サスペンデッドとなり、72人がホールアウトできなかった。日本ツアーの昨季賞金王で、3月に欧州ツアー初優勝を果たした中島啓太(23)=フリー=は4バーディー、ボギーなしの4アンダー66でホールアウトし、凱旋試合で首位と1打差の暫定6位と好スタートした。65をマークした池村寛世(28)=ディライトワークス=ら5人が5アンダーで暫定首位。

 早々に訪れたピンチを、中島は見せ場に変えた。前半11番で第1打を左林に曲げ、180ヤード残った第3打。7アイアンでピン奥2メートル半へ運んだ。5番では7メートルをねじ込みガッツポーズ。「両方ともパーセーブできた。4バーディーより、その2つのパーの方が価値がある」。いつものバリトンボイスを響かせた。

 岡崎錬キャディー(25)と「目の前の一打にコミット」を合言葉に戦っている。欧州ツアーで優勝した3月のヒーロー・インディアンオープン中に、メンタルコーチのニール・スミス氏から届いた金言だった。「勝つことはそんなに重要ではない。目の前の一打にコミットし、成功を続けることが大事」。今週も肝に銘じている。

 周囲の期待を実感しながら、今年初の母国でのプレーに臨んだ。「予選落ちするわけにはいかない。大事な試合」。責務を感じながら、3週のオフを使い仕上げてきた。「オリンピックに出たい。全試合上位を目指して頑張りたい」。凱旋優勝を日本のファンに届ける。(高木 恵)

最新のカテゴリー記事