中島啓太、10日から開幕の日本OPで「まずは自分」昨年12月に巨人のエースと自主トレ…一足先に日本一へ臨む


4月5日、東京ドームで始球式を務めた中島(左)は投球後に菅野と握手する

4月5日、東京ドームで始球式を務めた中島(左)は投球後に菅野と握手する

 男子プロゴルフツアーのメジャー第3戦、日本オープンは10日から4日間、埼玉・東京GC(7251ヤード、パー70)で行われる。4月以来の国内出場となる中島啓太(24)=フリー=が9日に会見。昨季賞金王は大の巨人ファンで、オフには親交ある菅野智之投手(34)と自主トレも共にした。巨人のリーグ優勝と日本一奪回に向けた戦いから刺激を受けて、“ゴルファー日本一”を目指す。

 小雨の降る中、練習ラウンド後に会見した中島は地元・埼玉で迎える国内メジャー戦へ闘志を燃やした。「気持ちを入れて準備してきた。(主戦場の)欧州ツアーを3試合欠場となったが、この大会に出たいと思って決めた」と明かした。

 場所によってはラフが20センチ以上あり、ボールが隠れてしまうほどというメジャーの難コースを前に「本当に出すだけになる。ラフに入れないようにプレーしたい」と警戒を強めた。2週前にスペインでの前戦を終え、時差調整や日本の芝対策を入念に行った。

 G党の24歳は昨年12月下旬から、かねて親交のあった菅野投手とハワイで2週間の合同トレーニングを行った。4月5日には東京ドームで始球式も務め、巨人は4年ぶりにリーグ優勝を果たした。「すごくうれしかったし、感動した」。プロ野球のシーズン中にも何度か菅野に食事に誘ってもらい、話をしたという。

 「勝ってても苦しいというふうにおっしゃっていた。1勝する大変さを聞いていたので、優勝した時はうれしかった」。前年の4勝から今季15勝とエースの活躍をした背番号18の責任感に触れ、大きな刺激になったようだ。「ジャイアンツは日本一が懸かっている。まずは自分が頑張りたい」と力を込めた。

 欧州で1年目の今季は3月にインドで行われた大会で日本人5人目の同ツアー制覇を達成。パリ五輪に出場するも、体の故障などもあり、ポイントランクで42位と「苦しい時期を過ごすことが多かった」という。次なる夢、米ツアー参戦も念頭に置きつつ、まずは4月以来の日本で国内メジャー初制覇を狙う。「優勝争いをして、最後は勝ち切りたい」。阿部巨人のポストシーズンより一足早く、日本一をつかみ取る。(岩原 正幸)

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