石川遼「やりたいゴルフではない」連続バーディー締めも、1オーバーで賞金王に厳しい位置


7番ティーショットを放つ石川遼(カメラ・今西  淳)

7番ティーショットを放つ石川遼(カメラ・今西 淳)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第3日(30日、東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)

 25位で出た賞金ランク6位の石川遼(カシオ)は6バーディー、4ボギーの68と伸ばし、通算1オーバーでホールアウトした。1番と2番で連続ボギーをたたいたが、上がりの17番と名物ホールの18番パー3ではピン手前約7メートルからねじ込み、連続バーディー締めで両手を上げて歓声に応えた。「(最後のパットは)ラインとしては気持ちフックで読んでいたけど、いいタッチで打てた。ラッキーでした」とようやく笑みが見られた。

 初日3オーバーの出遅れを取り戻せず、もどかしいラウンドが続いた。15年と19年に2度制しているコースだが「伸ばしたいけど、グリーンも、ピン位置も難しい。完璧だと思ったショットがちょっとでもこぼれると地獄みたいなアプローチが残る。結果グリーンを外したり、自分が前のめりになっていたと思う」。1番パー4はラフからの2打目でグリーン奥にこぼすとアプローチをミス。2番は3パットでいきなり連続ボギーをたたいた。「執念」を見せる第3ラウンド序盤はリズムに乗れなかった。

 後半は11番と12番の連続バーディーで伸ばしたが、第2日にバーディーを奪った14番でスコアを落とした。苦しい中で17番パー5はグリーン右のバンカーからピンまで35ヤードの第3打を約1・5メートルにつけてバーディー。難関ホールの18番パー3は第1打を4番ユーティリティーでピン手前の好位置につけ、開幕3日目にしてようやくアンダーパーで回った。「初日のつまずきを取り戻すのにこんなに時間がかかるんだな…。いくらバーディーを取ってもスコアは伸びないし、自分のやりたいゴルフではない」と悔しさをにじませた。

 賞金ランクは6位につけ、09年以来の賞金王の可能性も残して最終戦に入った。逆転で15年ぶりの戴冠(たいかん)には条件にもよるが、優勝するしか可能性はない。厳しい位置で残り18ホールに向かう。「スコアカード以上に流れやメンタルの部分とか戻していくのにものすごいエネルギーを使うと、今週は勉強になっている。(最終日は)ボギーがないことが重要になってくる。最後にしっかり自分のゴルフをしたい思いが強い」。応援してくれるファンのためにも、最後に好プレーを見せる。

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