“新・飛ばし屋”プロ4年目の内山遥人が2差暫定9位 平均飛距離324ヤードの土台となる異色の経歴


初日、暫定で首位と2打差の9位につけた内山

初日、暫定で首位と2打差の9位につけた内山

◆男子プロゴルフツアー プレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品 第1日(26日、栃木・西那須野CC=6956ヤード、パー71)

 降雨によるコースコンディション不良と天候回復が見込めないため、半数の78人が競技を完了できず、午後3時30分にサスペンデッドとなった。暫定順位でプロ4年目の内山遥人(22)=芥屋GC=が5バーディー、ボギーなしの66で回り、首位と2打差の9位と好発進した。今季1位の平均飛距離324・23ヤードを誇る飛ばし屋がツアー出場9戦目で初優勝を狙う。ツアー2勝の米沢蓮(25)=パルコホーム=ら4人が、64で7アンダーの首位に並んだ。

 “新・飛ばし屋”の内山が初日に66と伸ばした。13番から3連続バーディーを奪い、ボギーなしの暫定9位に「ショットが良かった。パーオン率(83・3%)も高かった」と笑った。ドライバーを握ったのは5回のみ。平均飛距離324・23ヤードは3年連続1位に君臨する河本力(25)を抑えて今季トップ。「力さんに勝てると思ってないけど…可能なら取りたい」と飛ばし屋の勲章を見据えている。

 異色の経歴だ。4歳から6歳までモトクロスバイクに取り組み、九州で大会に出場。小2から5年間はサッカー、中学時代は陸上部で短距離や走り幅跳びに励んだ。その経験で培った「下半身や背筋で飛ばしている」と自己分析する。

 幼少期にテレビゲームでゴルフを知った。「Wiiスポーツ」で父・孝志さん(60)と闘い「父さんに勝てて楽しかった」と笑う。ゴルフ部のない地元の福岡・糸島高で個人練習し、卒業後は芥屋GCの研修生に。180センチ、80キロの体格を武器に、飛距離とショット精度を磨いてきた。

 昨季下部ツアー賞金ランク15位で得た、今季レギュラーツアーの出場権は限定的だ。「後半戦の出場につなげたい。明日はチャンスでしっかりバーディーを取る」と上位浮上と初Vへと突き進む。(星野 浩司)

 ◆内山 遥人(うちやま・はると)2003年1月21日、福岡・糸島市出身。22歳。9歳でゴルフを始める。糸島高に進み、個人で練習。卒業後は芥屋GCの研修生に。21年に2度目の受験でプロテスト合格。22年にプロ転向。24年の下部ツアーで4度トップ10入りし、賞金ランク15位。レギュラーツアー最高成績は25年ミズノオープンの37位。180センチ、80キロ。家族は両親、姉、兄2人、弟、妹。

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