
ラウンド後に笑顔を見せる蝉川と妻・葵さん
◆男子プロゴルフツアー ロピアフジサンケイクラシック 第1日(4日、山梨・富士桜CC=7424ヤード、パー70)
ツアー5勝の蝉川泰果(24)=アース製薬=が2度の3連続を含む6バーディー、1ボギーで、長野泰雅(22)=福岡地行=と並ぶ5アンダー65をマークし、今季初の首位発進を決めた。今週投入した新アイアンが功を奏し、5日に28歳を迎える妻・葵さんの誕生日の前祝いとなるロケットスタート。現在、約2400万円差で6位につける賞金ランクでトップに一気に迫る今季2勝目を狙う。
セミの大合唱が響く富士山の麓で、蝉川が伸ばしまくった。前半の15番は1メートル、16番は3メートルに寄せ、17番は5メートルを沈めて3連続バーディーを奪い、妻・葵さんとグータッチ。後半も7番でチップインを決め、3連続バーディーを奪った。パー70ではツアー史上最長7424ヤードで、傾斜もきつい難攻不落のコースで堂々の首位発進。「100点。このタフなコースでこんなスコアが出るとは思わなかった」と目を丸くした。
前週は首位で迎えた最終日に72と伸ばせず5位。今週から全アイアンのシャフトを5グラム軽く、柔らかいタイプに変更し「緊張で力んでも左にいかなくなり、いい感じにアイアンがキレていた」と功を奏した。5日は愛妻の誕生日で、事前にブレスレットをプレゼント。葵さんから第2日に「アルバトロスを決めてほしい」とおねだりされ、「明日が大事ですね」とさらなる猛チャージを誓った。
今季は、2月にろっ骨を疲労骨折したが復活し、6月に1勝。賞金ランクは1位の生源寺龍憲(27)と約2400万円差の6位につけ、今大会の優勝賞金2200万円をゲットすればトップに肉薄する。蝉川は「明日もこのスコアを出せるように頑張る」。愛妻のバースデーに花を添える今季2勝目を見据えた。(星野 浩司)
石川 09、10年大会覇者が2打差5位と好スタートした。2番と5番で3メートル、8番はバンカーから1メートルに寄せて前半で3バーディー。フェアウェーキープ率は全体91位の46・15%にとどまったが、15番で5メートルを沈めるなどパットやアプローチがさえた。2週前は首位、前週は3位と初日に好発進も2日目以降は伸ばせず「なんで尻つぼみで終わってるのに、また試合が始まるといいスタートを切れるのか不思議…」と苦笑。「落ち着いて自分のゴルフをしたい」と、今季初勝利となる通算21勝目を目指す。