
17番でパーセーブし笑顔を見せる青木瀬
◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第2戦 ソニー日本女子プロ選手権 第1日(11日、茨城・大洗GC=6840ヤード、パー72)
雷雲接近で中断後にサスペンデッドとなり、17組50人が競技を終えられなかった。ツアー5勝の青木瀬令奈(32)=リシャール・ミル=は3バーディー、1ボギーの2アンダー70で回り、首位と2打差の暫定8位発進。親交があるプロ野球セ・リーグ優勝の阪神・藤川球児監督(45)の金言を胸にメジャー初Vを狙う。小林光希(23)=三徳商事=、桑木志帆(22)=大和ハウス工業=が4アンダーで暫定首位に並んだ。
強風と豪雨が襲った難コースで、青木瀬が好発進した。前半の2番で50センチ、6番は30センチにピタリと寄せて伸ばすと、9番はピン右約25ヤードのラフからチップインでバーディー。2月、大会会場の大洗GCで藤田さいき(39)と合宿した経験を生かし「初日から頭をフル回転させて、楽しく攻略できた」とかみしめた。
大の虎党で、阪神の2年ぶりとなる優勝(7日)はネット中継で見届け「すごくうれしい!」と歓喜に浸った。親交がある藤川監督が、限られた出場機会ながら貢献した梅野隆太郎捕手らをたたえる言葉には「うるっときた」という。喜びのあまり、同監督の名前入りTシャツなど優勝記念グッズ約10点を大量買いした。
4年前に同監督、松坂大輔氏とテレビ番組で共演。日本、世界で活躍したレジェンドから「苦しい選択をし続けてほしい」と言葉をもらった。青木瀬は昨年11月に両足の種子骨(母指球)の骨折が判明。練習を休むか迷った時は「苦しい選択をした方が自分のためになる」と教訓を胸に鍛錬してきた。
キャディーを務める大西翔太コーチを通じて藤川監督から「いつも見ているから、ともに頑張ろう」と激励メッセージが届いた。メジャー初Vへ「18番で膝から崩れ落ちる準備をしながら回りたい」と阪神Vをパワーに変え、全力を出し切る。(星野 浩司)