
高知の明徳義塾中に転校し、校門の前に立つ須藤弥勒。いよいよ入寮した
ゴルフのジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる14歳の須藤弥勒(ゴルフ5/太陽自動車)が、21年マスターズ優勝の松山英樹(LEXUS)らを輩出した日本有数のスポーツ強豪校の高知・明徳義塾中学校へ転校し、16日に須崎市内にある学校の女子寮に引っ越した。
「明徳義塾中への転校が決まって、あっという間に、この日になりました。ゴルフ部の新しいチームメートのみなさんだけではなく、学校全体にとても温かく迎えていただき、本当にうれしいです」と満面の笑みで話した。
弥勒は、この日、母・みゆきさんと共に群馬県内の自宅を出発。成田空港経由で高知龍馬空港に到着。高知では地元のテレビ3局が出迎え、そのまま、弥勒に密着した。
事前に採寸していた制服に着替え、須崎市役所で住民票の変更手続きを行った後、明徳義塾中へ。弥勒を待っていたゴルフ部の新しいチームメートたちに温かく迎えられた。
父・憲一さんは弥勒の生活用品を詰め込んだ車で出発。カーフェリーを使い、約18時間かけて高知に到着して弥勒と合流した。
弥勒は両親と一緒に㟢本宏明校長、担任の先生にあいさつした後、校内の女子寮へ入寮。涙を流して娘と別れた母・みゆきさんは「14歳の娘と別れて生活することになると思いませんでしたが、本人が決断したことなので、尊重したいと思います。明徳で、新しいお友達と、たくさんの経験を積んで、ゴルファーとしても人間としても成長してほしい」と感極まりながら話した。
「大好きな家族と離れることは寂しいですけど、それ以上に、明徳義塾中で、もっとゴルフに一生懸命に取り組み、もっとゴルフがうまくなりたいという気持ちの方が強いです」と弥勒は強い覚悟を明かす。
自宅から約1000キロ離れた高知の寮生活で、どのように成長�\x81\x99るのか。明徳義塾中で、弥勒は新たな伝説をつくろうとしている。
◇明徳義塾中・高 中学は1973年、高校は1976年に創立。高知・須崎市と土佐市にキャンパスを持つ。同校のホームページによると、建学の精神は「徳・体・知、三位一体による真の人間教育」。日本有数のスポーツ強豪校でもあり、多くの競技で卒業生が活躍。主なOBは、ゴルフの松山英樹、横峯さくら、大相撲の元横綱・朝青龍、サッカーの元日本代表・三都主アレサンドロ、プロ野球の元中日、現楽天コーチの森岡良介ら。
◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。14歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ多くの企業から推定総額3億6000万円以上の支援を受ける。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。