杉浦悠太が今季初優勝「いい流れになる」 米ツアー予選会に弾み パターの重心バランス変え好転


優勝トロフィーを手に笑顔の杉浦悠太(カメラ・高木 恵)

優勝トロフィーを手に笑顔の杉浦悠太(カメラ・高木 恵)

◆男子プロゴルフツアー ACN選手権 最終日(9日、兵庫・三木GC=7004ヤード、パー71)

 降雨によるコースコンディション不良のため最終ラウンドは中止になり、54ホールの短縮競技になった。杉浦悠太(フリー)が通算13アンダーで今季初優勝を手にした。昨年の日本プロ選手権以来となる通算3勝目。来年日本で開催される米ツアー「ベイカレントクラシック」の出場資格を獲得した。

 中止が決まった午前9時15分。杉浦はクラブハウス前で、他のプロたちからお祝いのウォーターシャワーを浴びた。「雨で寒かったけど、優勝しないとかけてもらえないのでうれしかった。今日なくなるとは本当に思っていなかった。プレーをして優勝が一番気持ちいいと思うけど、優勝に変わりはないと思うので本当にうれしい」と笑顔を見せた。

 勝因にグリーン上を挙げた。「パッティングが良かったからこそ無理にピンを攻める必要がなく、安全なゴルフができた」と54ホールを振り返った。今大会の開幕直前にパター「テーラーメイド・スパイダーツアーXセンターシャフト」の重心のバランスを変えた。これまでは後方の重りを外し前方(フェース側)に鉛を張って使用していたが、前重心にしたことでパターの動きが悪くなっていたことに気がついた。後ろの重りを戻したところ「いいストロークができるようになった」と変化があった。

 10月に米ツアー1次予選会に挑み突破した。11月のダンロップフェニックス終了時の賞金ランキング5位までが2次から受験できるが、結果を待たずに行動に出た。「今年は賞金ランキングが思うように伸びなくて、そこに入れなかったら受けずに終わることになる。それは一番寂しいなと。海外に挑戦したい気持ちは去年からあったので、トライしてみようと思った」。今回の優勝で12月の2次(2~5日)、最終(11~14日)に弾みをつけ「かなりいい流れになると思う」と自信を深めた。

 23年のダンロップフェニックスでアマチュア優勝、昨年はメジャーの日本プロを制した。「そうやってうまく優勝して来られたのもあったので、この先も優勝を積み重ねて行きたい、年間2勝していけたらと思って臨んだシーズンだった。なかなかうまくいかず、終盤にようやく勝てたので、これまでとは違うなと思う。ベイカレントクラシックに出られることになったのでうれしい」と喜びをかみしめた。(高木 恵)

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