蝉川泰果、レジェンド超え最年少大会2勝目なるか…担当記者がゴルフ日本シリーズJTカップ占う


トロフィーを前にガッツポーズをする(左から)大岩龍一、金子駆大、蝉川泰果(カメラ・古川 剛伊)

トロフィーを前にガッツポーズをする(左から)大岩龍一、金子駆大、蝉川泰果(カメラ・古川 剛伊)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 25年シーズン最終戦 メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ プロアマ戦(3日、東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)

 国内男子プロゴルフツアー今季最終戦のメジャー、第62回日本シリーズJTカップは4日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりカントリークラブ(CC)で開かれる。ツアー優勝者や賞金ランク上位者など、2025年を彩った30選手が出場。歴代最多の日本人初優勝者が誕生した激動のシーズンや、今大会の優勝予想に見どころなどを、スポーツ報知のゴルフ担当記者4人が座談会で語り合った。

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 星野浩司キャップ「今シーズンの国内男子ツアーは世代交代期を迎え、若手の躍進が目立ちました。1973年のツアー制度施行後、初年度の15人を除けば最多となる11人もの初優勝者が誕生しましたからね」

 榎本友一デスク「担当初年度の星野キャップも激動の一年だったね。お疲れさまでした。賞金王争いも2季連続最終戦までもつれたけど、ツアーのレベルも上がってきている感じですか」

 高木恵編集委員「そうだね。今季未勝利で終えた通算20勝の石川遼が『本当にレベルが高くて層が厚い』と言っていました。昨季賞金王の金谷拓実、賞金ランク2位だった平田憲聖が主戦場を米国に移した影響もあったとは思いますが、初優勝を遂げた11人の平均年齢も27・18歳とフレッシュ。4月の国内開幕戦で生源寺龍憲が初優勝を飾って、一気に若手が台頭しました」

 榎本「なるほど。そんな中、迎える最終戦のメジャー舞台。30人の猛者が集いますが、それぞれの優勝候補を聞かせてください」

 高木「私は蝉川泰果と中島啓太を推します。蝉川は、前週も優勝争い。日本シリーズは23年に勝っている大会で本命の一人。6月のBMW日本ツアー選手権森ビル杯で、史上最年少のメジャー3冠を�\x81\x94成した実力者で今季の平均ストロークは70・016でツアー1位。出場18試合でトップ10は11回と安定感抜群です。ドライバーを振り抜き、アイアンでピンを刺す攻撃的なゴルフは見ていて楽しい。1972年に尾崎将司が記録した25歳300日を更新する、24歳330日での最年少大会2勝目に期待が膨らみます。23年賞金王・中島の参戦はうれしいニュース。主戦場にして2年目の欧州ツアーでポイントランク14位に入り、有資格者を除く上位10人に与えられる来季の米ツアー出場権を獲得したばかり。日本シリーズは凱旋試合になる。23年、24年とともに首位で最終日を迎えるも2位、4位と惜敗。リベンジに燃えています」

 星野「僕は、賞金ランク1位の金子駆大を優勝候補筆頭に推します。ショット、パットと弱点が少ないオールラウンダー。ショット、ウェッジ、パットと各専門コーチの指導を受けてスキルを磨き、平均ストローク70・105は今季2位です。2勝目を挙げた三井住友VISA太平洋マスターズの最終日、6番で第1打を右林に曲げるミス。前方は3~4本の木に遮られた中、左ひじをうまく抜いて技ありのスライスを打って脱出し、3打目を50センチに寄せてナイスパー。ピンチで状況を見極めながら最善のショットをする技術と勝負強さが垣間見えました。普段は口数少ないですが、座右の銘『コツコツが勝つコツ』を教訓に着実にスコアを伸ばせます」

 星野「現場ではなく、会社や自宅でテレビ観戦されている榎本デスクの予想も聞かせてください」

 榎本「44歳のベテラン・岩田寛と米国帰りの金谷拓実に期待します。日本屈指のショットメーカー・岩田は日本シリーズで2位2回。今季は未勝利もトップ10入り4度と健在で、仙台市出身で寒さの中でのゴルフも苦にしない。今大会で勝てば尾崎将司、青木功に次ぐ大会3番目の年長優勝になるよね。一方の昨季賞金王・金谷は、今季は米ツアーを主戦場にして9月の日本ツアー、ANAオープンで優勝。米ツアーのポイントランク99位で来季シードも初獲得後初の国内戦。日本シリーズは20年5位、21年3位、23年2位、24年3位と好相性。勝負強いパットを武器にした粘り強さで、仲の良い中島との初日同組ライバル対決も楽しみ」

 竹内達朗編集委員「自分は10月のメジャー、日本オープンを制した片岡尚之を優勝候補の一番手に挙げます。サッカー元日本代表DF内田篤人似のイケメンは、1児のパパでツアー屈指のパット巧者。北海道・江別市出身で寒さも得意で、昨年の日本シリーズ2位と実績もある。日本オープンの優勝で26年4月のメジャー、マスターズ切符も獲得。『ガラスのグリーン』と呼ばれるオーガスタナショナルGCに向け、東京よみうりCCの硬く速いグリーン攻略に燃えているはずです」

 榎本「担当記者の皆さんの話を聞くと、『王者の中の王者』を決める師走の首都・東京決戦は、今年も見どころ満載ですね。選手たちの頑張りに負けないように、我々も一本でも多くの記事を配信して、大会を盛り上げていきましょう」

 ◆ミニゲームや選手と写真撮影も クラブハウス横には「JTココロテラス」が今年もオープン。ミニゲームやフォトスポットなどのコンテンツが用意される。

 ミニゲームの「ワンパットチャレンジ」は、その名の通り1打でカップインできた方に、大会ロゴ入りゴルフボール、オリジナルティー3本セットなどをプレゼント。体験コーナーでは、「JTグループオリジナルクイズ」を初めて実施。全5問正解でテーブルマークパックご飯(1個)がもらえ、外れた方にも参加賞があるのがうれしいポイントだ。いずれも参加無料。

 また、テーブルマークの冷凍さぬきうどんなど同社の商品を展示。さらに、「ここCafe チョコスコーン」と「植物生まれのクロワッサン」が、大会期間合計3300個が試食として振る舞われる。

 「JTカップ」と一緒に写真が撮れる注目のフォトスポットでは、抽選で希望選手と写真撮影も可能。実施日は大会初日から3日目まで、チケットはなくなり次第終了。目の前でプレーする選手との貴重な一枚に注目が集まる。

 〇…日本シリーズJTカップは今大会から、大会公式SNSを初開設。インスタグラムはより若年層のファンの獲得に向けて、フェイスブックはゴルフファンの多い中高年層など、より幅広い方に大会への関心を持っていただくための試み。ともに大会に向け、出場選手の意気込み動画や観戦チケット情報などが随時アップされている。

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