
9番のティーショットを放つ蝉川泰果(カメラ・今西 淳)
◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 25年シーズン最終戦 メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第3日(6日、東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)
逆転賞金王へ優勝が絶対条件の蝉川泰果(アース製薬)は5打差の6位からスタートした第3ラウンドで、5バーディー、1ボギーでこの日のベストスコア66をマークし、通算6アンダーとしてトップと2打差の5位に浮上した。
1番で第2打がカップにはじかれ、7番では1メートルのバーディーパットが蹴られた。我慢を強いられる場面もあったが、16番で7メートルのスライスラインをねじ込み6アンダーまで伸ばした。「ジャストタッチで完璧に打てた。3日目が鬼門だと思っていた。3日目に伸ばすことができたので、あとは最終日にやりきるだけ」と逆転勝利を見据えた。
「しびれていた」という終盤はティーショットが左右にぶれながら、食らいついた。「すごい緊張。手汗がびちょびちょ」と振り返ったこの日の18ホール。優勝だけを意識し、自らにプレッシャーをかけながら今大会を迎えていた。
最終戦での逆転賞金王は過去に3人いるが、すべてランキング2位から。3位からの大逆転はツアー史上初の快挙になる。「18ホール中18個チャンスにつけると思って、ティーショット、セカンドショット、パターまで自分のアグレッシブさを出していけたら」。2023年以来の大会2勝目と初のキング戴冠へ、スタートから攻め抜く。
◆最終戦での逆転賞金王 日本ゴルフツアー機構(JGTO)によると、1999年のJGTO発足後では3例のみ。
▼2000年の片山晋呉 ファンケル・オープンin沖縄で優勝し、賞金ランク2位から771万3253円差をひっくり返す。
▼17年の宮里優作 日本シリーズJTカップを制し、賞金ランク2位から1717万7831円差を逆転した。
▼24年の金谷拓実 日本シリーズJTカップで3位に入り、288万9657円差の賞金ランク2位からひっくり返した。

