【マスターズ】松山英樹の5差発進 TBSラウンド解説の今田竜二「メジャー大会で特に意味あるダボ回避」…第1Rを評論


◆米男子プロゴルフツアー メジャー初戦 マスターズ 第1日(9日、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC=7565ヤード、パー72)

 【オーガスタ(米ジョージア州)9日=星野浩司】第1ラウンドが行われ、13年連続15度目の出場となる2021年覇者の松山英樹(LEXUS)は2バーディー、2ボギーのイーブンパー72で回り、首位と5打差の17位で発進した。初出場の片岡尚之(ACN)は2バーディー、6ボギー、4ダブルボギーの84と崩し、最下位の90位と大きく出遅れた。昨年大会覇者のロリー・マキロイ(英国)は67をマークし、サム・バーンズ(米国)と並ぶ首位。史上4人目の大会連覇を狙う。世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(米国)、昨年はプレーオフで敗れて2位だったジャスティン・ローズ(米国)は2アンダーの6位につけた。TBSでラウンド解説を務める米ツアー1勝の今田竜二(49)が、初日を振り返った。

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 コンディションが初日からかなり難しく、ピンポジションも例年と違ってタフな所に切ってありました。松山選手、1打良ければトップ10ですから。初日の5打差は、あってないようなものです。2オーバー、3オーバーまでいく可能性は十分ありました。それを回避し、出遅れなかったことに意味があります。

 5番と14番でダブルボギーになりそうなところを、それぞれ2メートル半、5メートルを沈めてボギーで抑えました。これはメジャー大会では特に大きいです。精神的なダメージも、かなり軽減されます。1ホールで取り返せるのと、取り返すだけで何ホールも要してしまうのとでは、精神的ダメージが全然違いますから。

 今週の松山選手は表情が本当に明るく、火曜日からずっと同じ感じをキープしています。本人の中で、ゴルフに関して心配事があまりないのかなという感じに見受けられます。今日もラウンド後の練習を早めに切り上げました。そして何より、コースコンディションが松山選手に合っています。グリーンの硬さもそうだし、速さも。硬くて速いグリーンの方が、松山選手には合っています。イメージが出しやすいのでしょう。

 個人的には10番で入ったバーディーパットよりも、5番、11番で入れたパーパットの方が価値は大きいのかなというふうに思います。今季、パッティングのスタッツはかなり良くなっています。松山選手に確認したわけではないですが、目でラインを読むのではなく、足で傾斜を感じる「エイムポイント」を取り入れたことも関係があるのかなと思います。

 アイアンショットに関しては、本人が思うよりもグリーンが硬かったというシーンが何度かありました。悪いショットではないけど、結果、少し奥に行ったり。硬いと思って打ったら、スピンで今度は戻ってきたり。そのあたりは運もありますし、風の影響で1ヤード2ヤードは、すぐ変わりますから。

 17番はフェアウェーのいい所からグリーンに乗りませんでした。ただ、外していけない所に外していません。11番にしてもそうですし、17番にしてもそう。左に外すよりも右に外さなければいけないということが、まず頭に入っている。ショットは寄ってはいないですけど、悪くはないと思います。

 14番でグリーンの反対側まで落ちた奥からのアプローチですが、あの振り幅を見て分かるように、スピンをかけていきたいと思ったショットだったと思います。あのエリアは芝が少し逆目になっているので、クリーンに打とうとした一打がミスにつながってしまったという。本当に珍しいミスでした。僕が言うのもなんですけど、パターの方が良かったのかなと。10人中、8~9人は、あそこからパターを持つと思います。

 マスターズは1つの何かではなく、全てがかみ合わないといけないですし、運も味方しなければいけません。スコア的に言えば、あと3日間60台を続ければ、優勝に手が届く位置にいると思います。ダブルボギーを打たず、パー5でしっかりとバーディーを取るゴルフができれば、十分優勝争いに絡めるはずです。

 片岡選手は試合から遠ざかっていたというのも、かなり大きいと思います。試合に何回か出て、試合勘を戻して臨んだ方が良かったかもしれません。マスターズはいつものトーナメントとは全く違うので、雰囲気に飲まれやすいということもあります。オーガスタは癖の強いコース。実力を発揮するためには、何度も経験を重ねていくことです。

 大会連覇が懸かるマキロイ選手は松山選手の1つ後ろの組で回っていたのですが、やはりパワーがすごい。ただ彼は、爆発力はありますが、逆もあります。グランドスラムを達成して、去年のようなプレッシャーはないと思うので、調子が良ければ、このまま逃げ切ってしまうかもしれないですけど、そんなに簡単なことではないのかなというふうにも思います。(プロゴルファー)

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