【両角ティーチングプロ・見直そう!基本のき】(3)ラフと林は低い球で脱出せよ


(左)“手のいたずら”が原因のシャンクを直すためには、体幹を意識したスイングが不可欠(右)ラフからは、ロフトの立ったクラブで低めに出すのが基本

(左)“手のいたずら”が原因のシャンクを直すためには、体幹を意識したスイングが不可欠(右)ラフからは、ロフトの立ったクラブで低めに出すのが基本

 ティーチングプロ・両角弘が教える「ゴルフ 基本の『き』」の第3回は、トラブル撃退法です。

 シャンクは、肘と手首の関節の無駄な動きから、アウトサイドインに入ったクラブの“根元”がボールに当たってしまうことで起きるトラブルです。

 この「手のいたずら」が原因のシャンクを直すには、「体幹」を使ったスイングにする必要があります。
 ノーコックを意識して、腹筋、背筋、大胸筋のような大きな筋肉が、右左に動くのを感じながらスイングする。試しに右手を胸に当て、左手だけで素振りをして下さい。胸板の向きが大きく動いているのが分かるはずです。この感覚をよく味わってから、実際のスイングでも再現できるように意識してみて下さい。

 次に、ラフや林からの脱出法ですが、まず枝葉が密集した“上”を抜くことよりも、空間がある“下”を狙っていくことが基本です。わずか葉っぱの1、2枚に当たっただけで飛距離と方向は大きく変わりますし、高い球はサイドスピンもかかりやすい。ですから、低く出した方が安全なのです。

 ボールを低く出すため必要なのは、4、5番、UT、FWなどロフトが立っているクラブ。このときスイングはアプローチの感覚で打つのがポイントです。これらは本来、遠くへ飛ばすためのクラブなので、短く持ってコツンと当てただけでも、思った以上に距離が出る。ですから、コントロールに支障が出るような強振はしない方が賢明です。

 ◆両角 弘(もろずみ・ひろし)1976年12月21日、長野県茅野市生まれ。38歳。小中高と野球に熱中し、速球投手として活躍したが、18歳からゴルフへ転向。朝霧ジャンボリーGCをはじめ、各地で練習を重ね、2008年にPGAティーチングプロB級を取得。同年から太平洋クラブゴルフアカデミー江南校(TEL048・583・6668)で指導。180センチ、75キロ。