
初日から首位を守って初優勝した平本世中と妻・未樹さんは抱き合い喜びを分かち合った。右は母・崔銀姫さん、左は父・徳秀さん(カメラ・高木 恵)
◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ夏に爆発トーナメント 最終日(23日、群馬・草津CC=6690ヤード、パー72)
プロ5年目の平本世中(せじゅん、26)=フリー=が7バーディー、1ボギーの66で回り、ツアー最多アンダーパー記録に並ぶ通算32アンダーで初優勝を果たした。日本勢では2019年日本ツアー選手権の堀川未来夢以来となる、初日から首位を譲らぬ完全Vでの初勝利。昨年12月31日に結婚した未樹さん(31)に愛の1勝を届け、涙の抱擁を交わした。最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催、12月3~6日、東京よみうりCC)初出場を決めた。
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クールな平本が、両拳を握り雄たけびをあげた。最終18番。ねじこんだ6メートルのバーディーパットが、ウイニングパットになった。みるみると、目には涙が浮かんだ。「泣かないと思っていたけど、去年結婚して、応援をいつもしてもらってきた。一番に最初に家族の顔が浮かんで、グッときちゃった」。仲間からのウォーターシャワーを存分に浴びると「まじ気持ちいい!」と絶叫。すぐに妻・未樹さんの元へ向かい抱き合った。
昨年12月に死去した尾崎将司さん(享年78)の追悼大会と銘打たれた今大会は、生前の肉声をAIで生成したメッセージが毎ホール流れた。1番ティーで奮い立った。「優勝目指して逃げずに攻めるぞ! 優勝はするものだ」。ジャンボなエールに「勇気づけられた。たしかに優勝はするもの。いつもとは違う自分で臨めた」。元賞金王の比嘉一貴に2度並ばれながら、強い気持ちで突き放した。
昨年12月31日に4学年上の未樹さんと結婚した。料理が得意な姉さん女房に、栄養面をサポートしてもらっている。「本当に感謝している。一緒に生活していて、優しさとか、おおらかさとか、人を許す心とか、大人だなと感じる。僕にはないものを彼女は持っている」とべた惚れだ。妻に勝利を届け、最終戦の日本シリーズJTカップの初切符を手中に収めた。「今年の目標はJTに出ることだった。達成できたので、家に帰ってもう一度目標を立て直したい」。最愛の人とともに、勝利を積み上げていく。(高木 恵)
◆平本 世中(ひらもと・せじゅん)1999年11月4日、神奈川県生まれ。26歳。厚木北高―専修大出身。2歳から両親の影響でゴルフを始める。2021年12月にプロ転向、22年からツアー本格参戦。昨年の賞金ランキングは55位。父が日本人、母は韓国人。名前には「世界の中心で活躍できるように」との思いが込められた。幼い頃に右腕を複雑骨折し3度手術した。176センチ、75キロ。

