
18番のラフから第2打を放つ松山英樹 (カメラ・堺 恒志)
◆米男子プロゴルフツアー ベイカレント・クラシック・レクサス 第3日(10日、神奈川・横浜CC=7322ヤード、パー71)
30位で出たツアー通算11勝の松山英樹(34)=LEXUS=は1イーグル、5バーディー、5ボギーの69と伸ばしきれず、通算5アンダーの29位で最終日を迎える。前半は「30」をたたき出しトップと2打差で折り返すも、後半は「39」で後退。スタート前のトップとの8打差を詰められなかったが、主役として奮闘を続ける松山の姿を、担当の高木恵記者が「見た」。マイケル・ブレナン(米国)ら3人が13アンダーで首位に並んだ。
3番からの5ホールで6つ伸ばす猛追を見せた松山の勢いは、後半にしぼんだ。ただ、内容に失望を抱いてはいない。「素晴らしいゴルフと最低なゴルフが入り交じっていた。でも、めちゃくちゃ悪い感じで後半4オーバーを打っているわけではない。ちょっとしたこと。そのちょっとした変化を起こさないように明日はできたら」。すぐに気持ちを切り替えた。
ピンが右奧に切られた4番パー5。2打目を3ウッドで手前1メートルに運ぶスーパーショットでイーグルを奪った。「ピン位置が難しいのでセカンドを(グリーンに)乗せても難しいと思った。ピン狙っていこ~と思ったのが、たまたまうまくいった」。アウトと比べて難易度が高いインに入ると上空を舞う風にも悩まされ、天を仰ぐ場面が増えた。11番はフェアウェーからの2打目を右の池に入れながらアプローチを寄せてボギーでしのいだが、その後は1メートル半前後のパーパットがわずかにカップをそれた。
アジアで唯一の米ツアー大会。松山目当てに、練習日からギャラリーが大挙した。この日、ロープの外を埋めた観客が、松山に伴走するように集団となって動く様子に圧倒された海外の関係者が「Tiger is coming?(タイガー・ウッズが来るのかい?)」と驚きの表情を向けてきたほどだった。
自身が発起人となり、昨年からアマチュア予選会を立ち上げた。今年は長崎煌心(こうしん、東北福祉大1年)が出場資格を得た。松山からの声かけで、練習ラウンドをともにした。「10年以上、向こう(米国)でやっていて、一人でも多く日本人プレーヤーが来てほしいという思いがある。予選会を通じて、この横浜であるPGAツアーで優勝争いをするようなプレーヤーが出てくることを祈っている」。日本の第一人者にとって、この大会は特別な意味を持つ。
一喜一憂をともにしたギャラリーが、松山の組から離れることはなかった。15番はグリーン手前からのチップインバーディーで沸かせた。「悪い流れだったので、一つでもいいプレーをできたらいいなと思っていた。明日はバーディーをたくさん取りたい」。主役として、最終日の声援にプレーで応える。(高木 恵)

