【平塚哲二のGOLFの哲学】(3)スライス矯正 トップのフェースを45度に


 

右手だけでクラブを上げて正しいトップ位置とフェース面を作り、その後に左手をグリップ

右手だけでクラブを上げて正しいトップ位置とフェース面を作り、その後に左手をグリップ

 今回は、アマチュアゴルファーの多くが悩んでいるスライスの矯正法を伝授します。


 スライスの原因となっているのは、肩の回転不足から手打ちになることと、トップがクロスすることなどを挙げましたが、もう一つ覚えておいていただきたいのが、トップでのフェースの向きです。


 トップでフェースが地面に対して45度の向きになるように構えるのが正解ですが、スライスが出る人の多くは、トップでフェースが開いています。特に、肩の回転不足からくるクロストップの上でフェースが開いていると、打ち出しは右で、さらにどんどんスライスする最悪の球になります。逆にかぶる(シャット)と引っかけしか出ません。


 正しいトップとフェース面を作るには、右手だけでクラブを上げ、正しいトップ位置とフェース面を作り、その後に左手をグリップします。練習場などでこの確認を繰り返しするだけで、正しいトップとフェース面が自然と出来上がり、スライスが解消されます。それでもスライス気味になる人は、フェース面を少しだけかぶり気味(シャット)にすると球はつかまりやすくなります。

スライス対策は右足を左足の土踏まずまで後ろに引くクローズドスタンスが即効性がある

スライス対策は右足を左足の土踏まずまで後ろに引くクローズドスタンスが即効性がある


 また、即効性のある対処法としてはクローズドスタンスがおすすめ。このとき、目標より右に向いて構えるのではなく、スクエアに構えた後に右足を左足の土踏まずまで後ろに引きます。そうすればテイクバックで右の懐が広くなって肩が回転しやすくなり、自然とインサイドから振り下ろせるので、つかまった球筋に変わります。しかもインパクトで左に壁ができるので、エネルギーをロスなく球に伝達できるので飛距離もアップします。(次回はアイアンショットの哲学です)

 

 ◆平塚 哲二(ひらつか・てつじ)1971年11月6日、京都府生まれ。44歳。日体大卒。2000年に初シード獲得。03年、日本シリーズJTカップで初優勝。獲得賞金約1億2222万円でランク2位と活躍した。09年にはアジアンツアーにも参戦。10年には同ツアーで3勝を挙げて賞金ランク5位に入った。国内ツアー通算6勝。甲賀CC所属。173センチ、80キロ。