PSiアイアン、玄人好みのソリッド


プロやアスリートゴルファー向きのスペックとルックスながら、アベレージも振れるPSiアイアン

プロやアスリートゴルファー向きのスペックとルックスながら、アベレージも振れるPSiアイアン

 テーラーメイドの最新モデル「PSiアイアン」と「M1ドライバー」が発売された。セルヒオ・ガルシア(スペイン)が昨年12月のアジアンツアー、ホートラムオープン(ベトナム)で初代王者に輝くなど、昨年のレギュラーツアーでPSiが2勝、M1は6勝を挙げた。プロが認めるハイスペックながら、アベレージゴルファーでも振れる。そんな“間口の広さ”を持つ新兵器に迫った。
 PSiアイアンは、非常に“欲張り”なコンセプトを基に生まれた。
 同社ハードグッズプロダクトマーケティングの真野義英さん(37)は「『ロングアイアンで高い球が打ちたい』など、最近はトッププロもクラブにやさしさを求めます。しかし、通常のアベレージモデルのように肉厚で大きめなヘッドでは、球筋がイメージしづらくなってしまう」と開発の原点を明かす。中上級者好みの美しいヘッド形状。打音、打感の良さ。そして安定した飛距離性能。これらを最高レベルで搭載することに成功した。
 ソールに「貫通型スピードポケット」という新形状の筋を入れることで、フェース下部でヒットした場合でもボールスピードの低下を抑制。バックフェースのくり抜き方を工夫して低重心化と反発エリア拡大を追求した「360-アンダーカットキャビティ構造」は、ミスヒット時の飛距離ロスを軽減する。「薄肉設計フェース」と、スコアライン両脇に縦に溝をつけた「フェーススロット」も、ミスヒット救済のための機能だ。
 打感、打音への配慮にも抜かりはない。バックフェースに、高い制振性能を発揮するクラレ社の弾性ゴム「ハイブラー」を衝撃緩衝材として使うなど4つの異なる素材を複雑に組み合わせて装着。繊細で心地よい反応を実現した。
 「8番で打っていた距離が9番で足りる」「ミドルからロングアイアンにかけて操作性がいい」など、プロの評判も上々。ガルシアらツアー途中で投入した選手は多い。こうした長所や実績が一般にも徐々に浸透。「先月の発売以来、売り上げも好調です」と真野さんも自然と笑みを浮かべた。
 飛ばしや打ちやすさを追求すると、ヘッドの大きさや厚みが増し、グースが付いてしまうが、PSiは“玄人好み”のソリッドな形状。クールなルックスにやさしさを秘めた極上の“ツンデレ”アイアンだ。
 ◆PSiアイアン 6本セット(5I~PW)▽TM7―116装着モデル13万2000円▽N.S.PRO 930GH、Dynamic GOLD装着モデル12万円。※価格は税別。
 ◆問い合わせ テーラーメイドお客様相談室TEL0120・558562(月~金曜・10~18時※祝日除く)