笠りつ子、師匠・片山に刺激「東京五輪、自分も行きたいという思いが生まれました」


9番でバーディーを奪い、笑顔を見せる笠りつ子

9番でバーディーを奪い、笑顔を見せる笠りつ子

 ◆女子プロゴルフツアー meijiカップ 第2日(6日、北海道・札幌国際CC島松C、6520ヤード=パー72)

 笠りつ子(京セラ)が4バーディー、3ボギーの71で通算6アンダー4位。師匠のリオ五輪代表の片山晋呉(43)から届いたLINEメッセージで20年東京五輪代表を目指すことを決めた28歳が、昨年3月以来のツアー通算4勝目に挑む。ベストスコア65をマークした鈴木愛(22)=セールスフォース=、昨季の賞金女王イ・ボミ(27)=延田グループ=が8アンダーで首位。

 最終18番。4メートルのバーディーパットを決めた笠は、大きな拍手にさわやかな笑顔で応えた。「明日は自分のペースで気楽にいきたい。期待はせずにいきたいですね」。北海道の雄大な空の下、20年東京五輪代表へ向け新たな決意が生まれた28歳が、首位に2打差の4位に。

 前半はボギーなしの3バーディーで首位に立った。風の強まった後半は2つ落としたが「前半は全ホールでパーオン。後半は4回だけなので仕方ない」と淡々と受け入れた。今季出場18戦でトップ10入り11戦。パーオン率70%で7位、パーキープ率88%で5位と、正確なショットを武器に抜群の安定感が光る。

 オフに合宿をともにするアプローチの“師匠”から刺激を受けた。リオ五輪代表の片山晋呉から6日朝、LINEでメッセージが届いた。五輪会場となるゴルフ場のロッカー内で日本代表ウェアに身を包んだ片山の画像が送られてきた。「すっごいかっこいいですね!」と返信。「4年後の東京五輪には、自分も行きたいという思いが生まれました」。身近なオリンピアンの存在が新たな刺激と目標をもたらした。

 4日に行われた今大会のプロアマ戦で優勝し、明治グループ各社の製品1年分を贈られた。「お菓子かチョコレートを熊本に届けたいですね」。4月に震災に見舞われた地元の復興支援のために寄付することを明言した。

 今月1日には壮行会を開き、片山を激励した。シャンパンやワインを酌み交わし「どこをどう直した方がいいか」などと助言をもらったという。112年ぶりに正式競技に復帰するリオ五輪男子ゴルフは11~14日に行われる。11年ニトリレディスでツアー初優勝を飾った思い出の地・北海道から、地球の裏側でメダルに挑む“先生”に激励の白星を届ける。(榎本 友一)

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