◆ゴルフ日本ジュニア選手権 男子15~17歳の部第1日(17日、埼玉・霞ケ関GC西C、参加116人)
佐伯部(ほおかべ)竜也(17)=明徳義塾高3年=が6バーディー、1ボギーの5アンダー66をマークして単独首位発進を決めた。09年大会覇者で、高校の先輩・松山英樹(24)=LEXUS=に続く優勝を目指す。身長180センチの飛ばし屋・小斉平優和(18)=日本ウェルネス高3年=が1打差の2位。アマチュア男子の日本タイトル3冠を狙う金谷拓実(18)=広島国際学院高3年=は2アンダー69で3打差の4位と好発進。07大会王者・石川遼(24)の弟・航(わたる、16)=県浦和高2年=は6オーバー77の85位と出遅れた。
<佐伯部竜也>
松山の後輩が単独首位で発進した。「最近では一番良かったですね」とロングパットがさえ1番で15メートル、6番と13番で6メートルを沈めて伸ばすなど66。「これまで高校の全国大会では良い成績を残せていない。最後なので後悔しないゴルフをしたい」と有終の美を目指す。中学時代には松山と会ったこともあり「学校の先生方に『いつも練習していた』と聞いています。明徳の大先輩。僕も松山さんを目標にして頑張っています」と先輩の背中を追いかける。夏の甲子園で8強進出中の野球部とは体育の授業が一緒。「センターと一番仲が良いんです。エースや4番とも友人です。野球部に負けないように、自分も頑張りました。明日はショットを修正して頑張りたいです」と目尻を下げた。
<小斉平優和>
15番から3連続バーディーを奪い、一気に浮上した。15番で18メートルの下りのスネークラインが入り「乗れました」。16番は9アイアンで手前2メートルにつけ、17番は5メートルを沈めて伸ばした。東コースで行われた昨年大会2位で、平均280ヤードを誇る飛ばし屋も「西コースはフェアウェーに起伏があって、ティーショットが打ちにくい。好きではないですね」と苦笑い。とはいえ6バーディー、2ボギーの67。「ラフは深くて打ちにくいんですけど、力で何とかなりましたね」と目尻を下げる。7月の日本アマでは3日目まで首位を走りながら3位。「(初の)日本タイトルが欲しいです。明日はボギーなしで回りたい」と大粒の汗をぬぐった。
<金谷拓実>
優勝候補の筆頭が上々の滑り出しだ。「ずっと調子が悪かったパットが、しっかりストロークできた」と15番で3メートル、17番で5メートルのバーディーパットを決めた。「インスタートで12番でボギーが先行したんですが、粘り強くできました」。昨年は史上最年少17歳51日で日本アマを制し、日本オープンのローアマ(11位)も最年少の17歳148日で獲得した逸材。12~14歳の部を合わせると6度目の出場だ。12年の5位が今大会の自己最高成績だが、特別な思いも秘める。昨年、女子アマ3冠を達成した勝みなみ(鹿児島高3年)から「来年は3冠してね」と激励された。「明日以降もやるべきことをしっかりやって、優勝しか考えていないです」と逆転Vへ意気込んだ。
<石川航>
ほろ苦い“全国デビュー”となった。7月の関東ジュニアで12位となって出場権を獲得。「大会前、兄とは特に話していません」と自然体でティーオフした。「全国から知っている選手が集まっていて楽しかった」と緊張もせずに初の大舞台を回ったが、ショットが乱れた。1バーディー、7ボギーの77。2番で3メートルを沈めてバーディー先行も、3番でティーショットを右ラフに入れてボギー。5番、6番も第1打をラフに入れてボギーで「深いラフを意識してしまい、しっかり振れなくて。ティーショットが安定しなかった。フェアウェーが狭くて難しかったです」と悔やんだ。それでも「明日は結果を恐れずに振っていきたい。できるだけ良いスコアで回りたいです」と巻き返しを誓った。