石川遼、新妻に「感謝」腰痛乗り越え結婚後初Vハイタッチ


優勝を決め、ギャラリーの声援に応える石川遼

優勝を決め、ギャラリーの声援に応える石川遼

 ◆男子プロゴルフツアーRIZAP・KBCオーガスタ最終日(28日、福岡・芥屋GC、7151ヤード=パー72)

 初日から首位を走った石川遼(24)=カシオ=が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算15アンダーで今季初優勝。昨年12月の日本シリーズJTカップ以来の通算14勝目を飾った。腰痛から復帰2戦目で7年ぶり2度目の完全V。3月の結婚後初の優勝で、腰痛を発症した2月から苦悩の半年間を支えてくれた新妻や家族へ感謝の思いも明かした。10月の開幕戦から復帰する米ツアーにも大きな勢いをつけた。

 約半年間、待ち望んできた瞬間が訪れた。最終18番。左手の薬指に結婚指輪を輝かせながら30センチのパーパットを沈めると、石川に安どの笑みが広がった。腰痛の不安を払拭して自己最多に並ぶ5打差の圧勝は、09年サン・クロレラクラシック以来2度目の完全V。「なかなか思うような練習ができなくて、本当に良くなるのかなという時期もあった。最終日まで痛みなくできたのが、優勝と同じくらい大事なことです」

 喜びを届けたい“新しい家族”がいた。表彰式後、中学生時代からの同級生でもある新妻と笑顔で「やったね~!」とハイタッチ。「(腰痛で)ゴルフができない自分を、何やってるんだろうと思っていた。でも、嫁はすごくポジティブな人で。常に感謝しています」。恋人時代から米ツアーにも帯同してサポートしてくれた最愛の人に思いを届けた。

 結婚後、常に結婚指輪をしてプレーしている。違和感などから外している選手も多いが「僕はグリップの握り方のせいか、最初から全然違和感なくプレーできたんですよ」。家族思いの24歳は「嫁と一緒に戦っていたいから? まあ、それは後付けの理由かなぁ」と照れ笑いを浮かべた。

 ショットの乱れ始めた中盤は“恵みの雨”に救われた。10番で初ボギーを叩くと、11番の第1打も左に大きく曲げてボールは砂地へ。そこで雷雲が接近して約3時間の中断となった。「ラッキーだった。11番でボギーを打ったら流れが変わっていたかも」。中断中はクラブハウスに戻り、名物のタイ茶漬けを3杯も食べて栄養補給。再開後は砂地から残り165ヤードの第2打をウェッジで右6メートルに乗せてパーセーブ。流れを呼び込んだ。

 昨季確立しかけた「自分の形」も取り戻した。4日間のフェアウェーキープ率は37・50%の54位も、ドライバーを思い切り振って攻めることで「リズムを作った」。アプローチとパットで他選手が苦しむ高麗グリーンを攻略し、パーキープ率91・67%は1位。「(優勝した)日本シリーズJTカップの経験が大きかった」。多少のミスは気にせず、我が道を突き進んだ。

 今後は国内2試合を経て、10月13日に開幕する米ツアーへの復帰が濃厚となった。「もっともっとうまくなって強くなりたい」。5月から続けた筋トレにより体重は3キロ増の72キロ。背筋なども鍛えて胸囲は100センチを超す。大会スポンサーのRIZAPのように“結果にコミットする”逆三角形の体を手に入れた石川が、夫婦二人三脚で完全復活を遂げた。(榎本 友一)

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