13年賞金女王・森田理香子がシード陥落危機…死守には最終戦優勝しかない


シード権を争う森田理香子(左)は師匠・岡本綾子の指導を受ける

 女子プロゴルフツアーの大王製紙エリエールレディスは17日から4日間、愛媛・エリエールGC(6474ヤード、パー72)で行われる。13年賞金女王の森田理香子(26)=リコー=は16日、プロアマ戦で最終調整した。賞金シード争いの最終戦を前に賞金ランクは68位と低迷し、8年連続のシード死守には優勝しかない崖っぷち。13年に優勝し、翌戦で賞金女王を決めた思い出の大会で、奇跡の逆転シードを目指す。

 初の賞金女王に王手をかけた思い出の地で、再起への第一歩をつかみたい。森田は3年ぶりに訪れたコースで確かな手応えをつかんだ。「調子も上がってきているので、イメージもすごく良いです。重圧は何もないです」とほほ笑んだ。

 今回と同じコースで行われた13年大会で優勝し、翌戦で初の賞金女王の座に就いた。最終日に1打差を追って迎えた17番パー5で15メートルのイーグルパットを沈め逆転V。同年の「ベストショット部門」も受賞した一打は「印象が大きいみたいで、今でも『森田がここでイーグル取ったんだよ』って言われているよ、と聞いてすごくうれしかったです」と目尻を下げた。この日のプロアマ戦でも17番でイーグルを奪った。残り190ヤードから3ユーティリティーでの第2打を4メートルにつけ「今日も取れた」と“吉兆”を感じた。

 今季は32試合に出場もトップ10入りは6位の1試合のみで予選落ちは17試合。ショットやアプローチの不振で勝利から遠ざかっている。賞金女王による3年シードは今季まで。プロアマ後は練習グリーンで師匠の岡本綾子(65)から指導を受け「アプローチはすごく良くなった。自信を持ちなさい」と激励された。「良い時もあれば悪い時もあると実感している年」と森田。過去4人しかいない女王経験者の賞金シード落ちを回避すべく、最善を尽くす。(榎本 友一)

 ◆賞金女王の賞金シード落ちは過去4人

 1988年のツアー制施行後、森田のように出場義務試合数以上に出て賞金シードを逃したのは4人。88年賞金女王・吉川なよ子(99年に26試合出場も翌年シード落ち)、90年賞金女王・高村博美(00年に28試合出場)、92年&95年賞金女王・塩谷育代(05年に27試合出場)、98年賞金女王・服部道子(09年に28試合出場)

 ◆森田 理香子(もりた・りかこ)1990年1月8日、京都市生まれ。26歳。8歳からゴルフを始め、08年のプロテストに一発合格。10年の樋口久子IDC大塚家具レディスで初優勝。通算7勝で生涯獲得賞金は4億1403万4814円。昨年は賞金ランク20位。164センチ、57キロ。家族は両親と兄2人。

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