勇太、コースレコードタイ64で首位!初賞金王へ2億円突破へ


 ◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン第2日(25日、高知・Kochi黒潮CC=7315ヤード、パー72)

 35位から出た賞金ランクトップの池田勇太(30)=日清食品=が、9バーディー、1ボギーで大会コースレコードに並ぶ64をマークし、通算8アンダーで単独首位に立った。東北福祉大で池田の2年先輩に当たるツアー未勝利の正岡竜二(33)=グランデュール=が、1打差の7アンダー2位につけた。決勝ラウンド初日では、練習仲間でもある2人が初めて最終組で一緒に回る。池田が優勝すれば、男子ツアー史上5度目(4人目)の年間獲得賞金2億円突破となる。

 初の賞金王へ向けて首位を走る池田が、2年先輩の“弟分”と優勝を争う。決勝ラウンド初日に、年下なのに普段から食事や練習の面倒を見ている相手、正岡と最終組で回ることが決まり、笑みがこぼれた。「あいつ(正岡)が最終組初めてなんじゃないの? それで私が一緒ですからね。あれ…同行じゃん」

 “アニキ”としては負けられない。4アンダーまで伸ばして前半を終えたところで、7アンダーの首位でホールアウトした正岡とすれ違った。「あした(26日)一緒だね」と最終組で回る約束を交わすと、「7アンダーまでは行こうと思った」とさらに奮起。後半だけで7ホールでバーディーチャンスを作るなど、4バーディーの猛チャージで正岡を逆転した。

 賞金ランク88位とシード陥落へ崖っ縁の正岡には「シード落ちしたら金輪際付き合わない」と最後通告も突きつけた。大会前の練習ラウンドも一緒に行ったが、先輩から受けた刺激は「ないです!」と即答。「下手さ加減の意識はもらった」と言いたい放題だが、全ては池田流の激励だ。

 今大会の正岡の躍進を「自分がどういう位置に立っているかを考えてしっかりプレーすれば、こうやってできる」と誰よりも喜んでいる。「竜二さん(正岡)と一緒に回って、頑張ってほしいという気持ちと勝負をする気持ちの両方ある」。最終日最終組での優勝争いを目指し「そりゃ(正岡も)連れていきますよ!」。自身初の賞金王と先輩のシード獲得へ、2人で突っ走る。(勝田 成紀)

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