畑岡奈紗バタバタ珍開幕…途中でクラブ置き忘れ憧れ藍に拾ってもらう


初日4オーバーで40位と出遅れた畑岡(左)は、ホールアウト後に同組のイ・ボミと抱き合う(カメラ・今西 淳)

初日4オーバーで40位と出遅れた畑岡(左)は、ホールアウト後に同組のイ・ボミと抱き合う(カメラ・今西 淳)

 ◆女子プロゴルフツアー ダイキンオーキッドレディス第1日(2日、沖縄・琉球GC、6617ヤード=パー72)

 プロ転向後、国内2戦目の畑岡奈紗(18)=森ビル=は2バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの4オーバー76で40位発進。最大瞬間風速20・7メートルという沖縄特有の強風に苦しみ、ショットに精彩を欠いた。途中でクラブを置き忘れ、一つ後ろの組を回る宮里藍(31)=サントリー=に拾ってもらうハプニングもあった。地元・沖縄出身の大城さつき(27)=フリー=が3アンダーで単独首位。

 18歳のプロ1年目にとってはドタバタの初日だった。畑岡は女王のイ・ボミらと回り、多くの観衆を引き連れて注目された開幕戦。3番で2メートル半を沈めてバーディーを先行させ、好発進したかに見えたが、沖縄の強風の影響で徐々にスコアを落とし、13番で痛恨のダボ。パーオン率44・44%とショットが安定せず、日本ツアー自己ワーストに並ぶ76で「30点くらい」と肩を落とした。

 6番では右バンカーからの第2打を放った後、初コンビを組んだハウスキャディーとの連携不足から、ピッチングウェッジを置き忘れる、まさかの失態。一つ後ろの組を回っていた宮里藍に拾ってもらい、係員を通じて次のホールで無事に届けられた。憧れの存在に活躍を見せるどころか、極めて異例の珍プレー。藍は「珍しい。(初めて会う)ハウスキャディーさんだから仕方ない」と優しくかばい、畑岡は前半終了時に「ありがとうございます」と冷や汗をぬぐった。

 キャディー歴約20年で、賞金女王7度のト阿玉(台湾)のバッグを担いだ経験もある畑岡のハウスキャディーも「今までこんなことはない」と驚く忘れ物。大会関係者も「めったにない」と目を丸くした。

 藍との同組ラウンドは実現しなかったが、強風による進行遅れで、13番を待つ際に会話の機会があった。米ツアーの先輩に「米国に行く時の機内での過ごし方を聞いた」と思わぬ収穫もあった。1月からバハマなど海外で試合を重ね、疲労が蓄積。ラウンド後、入念にケアして「2日目は天気が良くなることを願いたい」と巻き返しを誓った。(岩原 正幸)

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