◆男子プロゴルフツアー パナソニックオープン第2日(21日、千葉・千葉CC梅郷C)
29位で出たプロ5年目の大堀裕次郎(25)=フリー=が、好パットを連発して7バーディー、1ボギーのベストスコア65をマーク。通算7アンダーで首位と2打差で日本人トップの2位に浮上した。3月に2週間、宮崎合宿でツアー通算19勝の谷口徹(49)=フリー=に弟子入りして磨いた小技がさえ、悲願の初優勝を射程にとらえた。ジェーソン・クヌートン(41)=米国=が、9アンダーで単独首位を守った。
今季飛躍が期待される25歳が、猛チャージで日本人最上位へと急浮上した。大堀はグリーン上でさえを見せた。前半5、7、9番で2メートルを沈めて伸ばすと、11番は7メートル、12番は5メートルを沈めてバーディー。この日最少の計25パットで「カップがバケツに見える」と玉山晃輝キャディー(26)に漏らすほど、絶好調だった。
今季ツアー4戦目で初の予選突破だ。身長182センチ、80キロ。平均280ヤードを超す飛距離が武器で石川遼、松山英樹と同じ年だ。飛躍を期して3月、ツアー屈指のパット巧者・谷口の宮崎合宿に初参加。2週間寝食をともにし「ハンドファースト目に構えて、しっかりと決め打ちすることを教えてもらいました」と大堀。谷口はこの日「まだお試し期間ですよ。これからは契約料をもらわないとね。あと2日頑張ってもらって、優勝賞金の何%かを頂きますか」と冗談で笑わせた。
昨季は5試合でトップ10入りし、賞金ランク41位で初シードを獲得。「初優勝して日本シリーズに出ること」を今季目標に掲げる。「今日みたいにどんどん攻めて、ボギーを打ってもその倍くらいバーディーを取りたい。早く結果を残して谷口さんに恩返ししたいですね」。成長著しい大器が、外国勢のツアー史上初となる開幕4連勝阻止へ立ち上がる。(榎本 友一)