◆女子プロゴルフツアー リゾートトラストレディス第1日(26日、奈良・オークモントGC=6538ヤード、パー72)
女子プロゴルフの宮里藍(31)=サントリー=が26日、今季限りで現役を引退することを発表。親しい選手には引退を告げていたが、多くの女子プロたちに衝撃が走った。
有村智恵(東北高で宮里の2学年後輩で、米ツアーでも共闘)「(宮里の引退は)去年の終わりに『決めたよ、引退するよ』って直接聞いた。確かな理由は聞いていない。公にするのはこの時期だと聞いていた。(引退は)日本のゴルフ界に何か恩返しをしてからだと思っているようで、彼女らしい。彼女の残したもので自分たちの恵まれた環境がある。つらい時に必ず手を差し伸べてくれた。公私ともに助けになってくれた。原(江里菜)ちゃん、上田(桃子)さんとか、米ツアーのメンバーは知っていた。さっき、そのLINEグループに『今から(取材を受けに)行ってきます』と送ったら(宮里からは)『思ったことを話してね』と。『泣かないように頑張ります』と返しました。藍先輩より下の世代が今ここにいられるのは、彼女がいたから」
木戸愛(東北高の後輩)「今、初めて聞いた。ビックリしすぎて言葉が出てこない。ああいう人になりたいと今でも思う人。藍さんの活躍を見て(東北高に)進みたいと思った。先輩が作ってきたものをつなげたいというモチベーションを高く持っていたので、今の自分がある」
森田理香子(宮里の所属するサントリーとスポンサー契約を結ぶ)「全然知らなかったので鳥肌が立っちゃった。すごい人だからショック。女子ゴルフ界が年間38試合あるのも、藍さんや(横峯)さくらさんがいたから。私がサントリーさんにお世話になる時も気遣ってくれた。アマ時代から声をかけてくれた優しい人」
蛭田みな美(宮里に憧れた世代の19歳)「ネットでニュースを見た。悲しい。目標の人だったので。中学の時に地元(福島)の郡山でレッスン会をしてくれた。かっこいいと思って今でも印象に残っている」
新垣比菜(宮里と同じ沖縄出身のアマチュア)「ビックリですよね。寂しいです。すごい憧れの人です」
日本女子プロゴルフ協会・小林浩美会長「宮里プロは熟慮の末、英断されたことと思います。これまで大きな期待とものすごいプレッシャーの中、素晴らしい実績を作り上げました。まずは、心身ともにゴルフから自分を解放してあげてください。この先は、またたくさんの可能性が開かれる事と思います」
日本女子プロゴルフ協会・樋口久子相談役「突然でビックリ。優勝したら(アマから)プロになっていいという組織改革をして第1号の選手。ゴルフ界に与えた功績は大きい。私たちは会費を払えばプロでいられる。引退というのは絶対に(プロとして)ゴルフをしないということ。どういう考えなのか分からないけど、すごく惜しい。十分、やり尽くしたのかも。今のゴルフ界は彼女がいて、そのフォローの風に乗ってできた」