◆女子プロゴルフツアー リゾートトラストレディス第1日(26日、奈良・オークモントGC)
アマチュアの新垣比菜(18)が6バーディー、2ボギーの68で回り、4アンダーで首位と3打差の5位で好発進した。引退を表明した宮里藍に憧れてゴルフを始めた世代のトップアマ。同じ沖縄出身で「神様」と尊敬する先輩の発表にショックを受けたが、7月の最終プロテストのトップ通過を目指し、同世代を引っ張る。台湾のサイ・ペイイン(26)=京豊エンジニアリング=が7アンダーで単独首位。
突然の知らせに動揺を隠せなかった。「本当ですか!?」。ラウンド後に宮里の引退を聞かされた新垣は、口に手を当て目を潤ませた。「ビックリですよね。寂しいです」。68で4アンダーの5位発進にも、それどころではなかった。
藍は同じ沖縄出身の大スター。「私たちは藍ちゃんに憧れてゴルフを始めた世代。神様みたいな存在」と追いかけてきた。小6でツアー初出場した地元開催の11年ダイキンオーキッドレディスでは宮里と同じ舞台に立ったが、106位に終わって泣いた。「大丈夫だよ」。慰めてくれた先輩の言葉は今も忘れない。この時、一緒に撮った写真は自宅に大切に飾っている。
3月の同大会では初めて同組で回り、いいショットを打つ度に「比菜ちゃん、ナイス!」と励ましてくれた。「声を出してくれることもそうだけど、名前を呼んでくれたことがうれしかった」。雲の上にいた人を近くに感じ、ゴルフへの意欲がさらに強くなった。
2回に分かれて行うプロテスト2次予選は現在4位。通過すれば7月は最終予選だ。勝みなみら逸材がそろい、狭き門となる。「今も同級生の結果は気になる。1位で通過できれば」。6月のサントリーレディスも出場予定。次世代の代表として結果を示す。(浜田 洋平)
◆新垣 比菜(あらかき・ひな)1998年12月20日、沖縄・うるま市生まれ。18歳。8歳でゴルフを始め、小6の11年ダイキンオーキッドレディスでツアー初出場。15年に下部ツアー優勝。これまで38試合に出場して最高は15年7月センチュリー21レディスの6位。翌週の大東建託・いい部屋ネットレディス7位でアマ史上初の3週連続トップ10。ドライバー平均飛距離は250ヤード。165センチ。血液型B。家族は両親と兄。