◆米男子プロゴルフツアー 海外メジャー第2戦・全米オープン最終日(18日、米ウィスコンシン州エリンヒルズ=7741ヤード、パー72)
松山英樹(25)=LEXUS=の海外メジャー第3戦、全英オープン(7月20日開幕・ロイヤルバークデールGC)制覇へ向け、日本ゴルフツアー機構の青木功会長(74)が「心・技・体」の充実を分析した。
青木が感じた松山のすごさは「目」だ。今大会中、練習場で一緒にパットのラインを読んだ。「ボール1つ分(曲がる)?」と聞くと、松山は「いや、もうちょっと」と意見が異なった。実際に打ってみると、カップ1つ分も切れていった。「ラインを見た時、平衡感覚がズバ抜けている。ふっと見ただけでスライス、フックが分かるって言うんだよ」。多くのゴルファーはラインを読む際、クラブのシャフトを顔の前に掲げ、定規のように利用してグリーンの起伏を測る。しかし松山はこれをやらずに、自分で見たものを信じて打つという。
優勝争いの重圧の中、ボギー直後の16番でバーディーを取り返した姿を称賛した。「今まで以上にゴルフが大きくなったよ。(メジャーで1つ)勝ったら、もっと勝つようになる」。ゴルフ界の中心に立つ松山の計り知れない能力に、自身が惜しくも届かなかったメジャー制覇の夢を託した。(浜田 洋平)