新垣比菜「旗包み」決めた!単独首位守った日本女子アマ初V王手


 ◆日本女子アマチュア選手権 第2日(21日、奈良・奈良国際GC、6573ヤード、パー72)

 単独首位で出た新垣比菜(18)=カヌチャGC=が71で回り、通算11アンダーで2位に2打差をつけて、大会初制覇に王手をかけた。ピンに2度直撃させるアプローチに加え、最終18番では人気アニメ「プロゴルファー猿」ばりの“旗包み”でファンを沸かせた。佐渡山理莉(17)=オリオン嵐山GC=が2位で追う。

 漫画のようなゴルフで、新垣が単独首位を守った。「ティーショット以外もひどかった。この調子からすると、いいスコア。とにかくパーを取ることで一生懸命でした」。約100人の観衆を驚かせたのは最終18番だった。手前花道から残り40ヤードの3打目。ウェッジで浮かせた球は、真っすぐピンへ向かった。およそ縦35センチ、横50センチの旗に包まれ、ピンの真下付近に落ちて止まった。チップインイーグルは逃したが、約70センチのパットを沈めてバーディー。歓声に何度も頭を下げた。

 文字通り“大当たり”の一日だった。

 ◆11番=ピン直撃のチップインバーディー グリーン手前の花道から約12ヤードの3打目。ウェッジで低く転がし、ピンに当ててカップイン。

 ◆16番=ピン直撃のナイスパー 左のバンカーから残り約20ヤードの2打目。ウェッジで放った球がピンを直撃。惜しくもカップに入らず。ピン奥1メートルのパットを沈めた。

 ◆17番=木を直撃の危機 右ラフからピンまで残り約180ヤードの2打目が、手前の木に当たり、ほぼ真横へ。右ラフから残り170ヤードの3打目はグリーン右のバンカーに入れたが、寄せワンでボギー。被害を最小限にとどめた。

  ◆アマ最終戦へ

 最終組でともに回った滝川二高2年の安田祐香(16)が「ピンチをパーでしのいでいた。ミス(ショット)の後のリカバリーが上手だった」と絶賛するプレーで、新垣は初の女子アマ日本一へ王手をかけた。「アマで最後の試合。楽しんでプレーしたい」。最終日のティーグラウンドで狙うのは頂点。すらりと伸びた両足と、確かな技術を持った両腕。どんな逆境にも耐える“プロゴルファー猿”のようなしぶとさで夢をつかむ。(高橋 宏磁)

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