鈴木愛、今季2勝目で3240万円ゲット…賞金ランク2位浮上


通算18アンダーで今季2勝目を挙げ、万歳する鈴木愛(カメラ・酒井 悠一)

通算18アンダーで今季2勝目を挙げ、万歳する鈴木愛(カメラ・酒井 悠一)

 ◆女子プロゴルフツアー アース・モンダミンカップ最終日(25日、千葉・カメリアヒルズCC)

 鈴木愛(23)=セールスフォース=が4バーディー、1ボギーの69で、通算18アンダーで逃げ切り今季2勝目、通算5勝目。賞金ランク2位に浮上し、上位5人の資格で8月3日開幕の海外メジャー・全英リコー女子オープン出場権を獲得、同トップの韓国、キム・ハヌル(28)に89万8000円差に迫った。2013年森田理香子(27)以来、日本人4年ぶりの賞金女王に名乗りを挙げた。三ケ島かな(20)=ランテック=が1打差2位。

 2パットのパーなら三ケ島に並ばれプレーオフ(PO)。最終18番、鈴木が8メートルのバーディーパットを放つと、スライスラインを描いたボールはカップに吸い込まれた。大歓声に応え、右手を掲げた。「PO覚悟でとにかくカップをオーバーしたいと思って打った。入ると思わなかった」。本人も驚きを隠せない劇的Vで今季2勝目をつかんだ。

 2打リードの17番、今季平均パット数1位(1・7230)の名手が、1メートルのバーディーチャンスから連続ミスでボギーとし1打差に迫られた。「自作自演ですね」と胸をなで下ろしたが、18番では三ケ島が先にカラーから12メートルを沈めバーディーを奪い、これ以上ない重圧を感じていた。

 1週間の中断前の区切りの試合で今季の賞金ランク2位となり、すでに3勝を挙げるトップのハヌル(今大会13位)に89万8000円差に肉薄。「こんなに上位にいるとは思わなかった」。最近7年中6度、韓国勢が獲得し、日本人では4年ぶりとなる賞金女王の座へ好位置につけた。

 23日夜、アイスクリームの後に韓国料理を食べ、翌朝はビュッフェで食べ過ぎた影響で、第3日は胃薬を飲んでプレー。この日の朝は食事量を抑えた。今季2番目に高い優勝賞金3240万円の使い道を問われると「ご飯」と即答。普段は「困ったら(ファミリーレストランの)ガスト」(関係者)という庶民派は「食べ放題のいい所に行きたい」と笑った。

 次戦は7月13日開幕の海外メジャー・全米女子オープン。8月は全英リコー女子オープンに挑戦する。「世界でどれだけ通用するかも楽しみだけど、海外の選手を見て勉強して、日本に持ち帰ってまた1勝、2勝としたい」と勝負の後半戦を見据えた。(岩原 正幸)

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