藤田寛之、「気楽にポンと軽く」“サヨナラ”イーグルで勝利


1回戦、1番でティーショットを放つ藤田寛之

1回戦、1番でティーショットを放つ藤田寛之

 ◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダマッチプレー選手権 第1日(1日、千葉・浜野GC、賞金総額2億1000万円=優勝5000万円=)▽1回戦(18ホール)藤田寛之 1アップ 文景俊(韓国)

 雷雲接近のためサスペンデッドとなり、1回戦48試合のうち24試合を行った。14年ぶりにマッチプレーのツアー競技が復活し、選手は不慣れなルールに、それぞれの方法で対応。藤田寛之(48)=葛城GC=ら24人が2回戦に進出した。2日に1回戦の残りと2回戦を実施。9月6日から10日までの5日間で、3回戦から優勝決定戦を同会場で開催する。

 劇的な“サヨナラ”イーグルで、ツアー18勝のベテラン・藤田は勝利をつかんだ。文(韓国)との対戦は、17番を終えて同点。最終18番パー5、第3打を1メートル以内につけ、バーディーを確実とした相手に対し、ピン左下10メートルの位置へ2オンに成功。2パットで延長戦突入を覚悟して放つと、見事に下りのイーグルパットがカップに消えた。「入らなくてもいいと思い、気楽にポンと軽く打った」。追いつけなくなった文が自らのボールをピックアップ。文字通り“脱帽”して勝者の藤田と握手を交わした。

 前週、同じく芹沢信雄(57)に師事する弟弟子・宮本勝昌(44)の3年ぶりVに刺激された。「若い頃はライバルが勝ったら悔しかったけど、お互い40歳を超えた今はうれしい。負けないように頑張らなきゃ」。決意を新たに臨んだ48歳が、マッチプレーならではの“9回裏”のドラマで主役を演じた。(岩原 正幸)

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