専属キャディーが明かしたボミ復活優勝までの舞台裏「もう日本に帰って来ないんじゃないかと思った」


優勝トロフィーを掲げ、笑顔を見せるイ・ボミ

優勝トロフィーを掲げ、笑顔を見せるイ・ボミ

 ◆女子プロゴルフツアー CATレディース最終日(20日、神奈川・大箱根CC=6704ヤード、パー73)

 首位タイでスタートした2年連続賞金女王のイ・ボミが69で回って通算12アンダーとし、今季初勝利。昨年11月の伊藤園レディス以来、ツアー通算21勝目を飾った。

 昨年も2年連続賞金女王に輝くなど、華々しい成績を収めたボミ。だが開幕前から悩んでいたという。周囲は3年連続賞金女王を期待したが「ずっと上を目標にするのはしんどかった。これから何を目標にすればいいか、考えるのもしんどかった」。まるで『燃え尽き症候群』のように、目標を見失った時期もあった。

 5月のリゾートトラストレディスでは9位で最終日を迎えたが、ショットが乱れて76と崩れ40位に沈んだ。

 ラウンド後、韓国に帰国するため関西空港へと向かう車中で「もう試合に出たくない」と号泣した。車に同乗していた清水重憲キャディーは「もう日本に帰ってこないんじゃないかと思った。すごくつらそうだった」と振り返る。「ちょうど、その次の試合がサントリーレディスだった。(ボミが尊敬する宮里)藍ちゃんが出場しますし、何とか日本に帰って来て欲しいと思っていた」(清水キャディー)。

 結局、同キャディーの心配は杞憂(きゆう)に終わった。その後はチーム・ボミから「試合に出て、練習をしないといけない」と説得されたこともあり、ボミが弱音を吐くことは少なくなった。

 来週は韓国女子ツアーに出場する予定。大会史上初の連覇を飾り、完全復活を印象づけたボミは「1試合1試合頑張りたい」と話した。

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