◆米男子プロゴルフツアー ウィンダム選手権最終日(20日、米ノースカロライナ州セッジフィールドCC)
石川遼(25)=カシオ=は1バーディー、1ボギーの70と伸ばせず、通算7アンダーで42位だった。ヘンリク・ステンソン(41)=スウェーデン=が22アンダーで今季ツアー初、通算6勝目。米ツアーはレギュラーシーズンが終了し、ポイント125位までが来季シードを獲得。175位の石川は入れ替え戦に位置づけられる下部ツアーの終盤4戦に回る。3勝の松山英樹(25)=LEXUS=は獲得ポイント&賞金(812万3407ドル)ともに1位で4試合のプレーオフに進んだ。
レギュラーシーズン最後のラウンドで、石川はスコアを伸ばせず42位で終えた。今大会2位以内というシード確保の条件はクリアできず、4年ぶりの入れ替え戦へ回った。「すごく悩んだり考えたり、試行錯誤のシーズンだった」。昨年3月に「腰椎椎間板症」を発症し、今季は公傷制度の適用を受けて20試合に出場。予選通過は8度でトップ10入りは1度しかなかった。
不振の最大の要因はティーショットだ。今季のフェアウェーキープ率は51・92%でツアー190位。だが、出場7戦ぶりに決勝Rに進んだ最終戦で復調への手応えをつかんだ。打ち下ろしの18番では、350ヤード超えの一打でフェアウェーを捉えた。「苦手なホールだったが、今の状況でいいショットが打てているのはいいこと」。クロスハンドのパットも、収穫を得た。
31日から、入れ替え戦に位置づけられる下部ツアーの終盤4戦が行われる。シードを確保できなかった選手と、下部ツアーの上位が50枠の来季優先出場資格を争う。石川は4季前は3戦で5位、7位、8位と1ケタ順位に入って踏ん張った。「あの時は二度と(入れ替え戦に)戻りたくないと思った。今は勝ってやろうという気持ちしかない」と強気を崩さない。
長引く不振で、13年から継続する米ツアー出場権を失う危機を迎えた。「1打に対しての思いが下がってしまっていたかな。ここで勝つという目標は持っている。入れ替え戦も頑張って来季もプレーできれば。駄目だったらやり直すだけ」。覚悟を決め、試練に真っ向から立ち向かう。
◆米男子ツアー入れ替え戦 レギュラーツアーのフェデックスポイントランク126~200位の75人と、下部ツアー(ウェブドットコムツアー)のレギュラーシーズン賞金ランク上位75人の計150人がウェブドットコムツアーファイナルシリーズ4試合(通称・入れ替え戦)に参加し、4戦の合計獲得賞金を争う。下部ツアーレギュラーシーズンの上位25人はすでに来季の昇格が決定済みで、それ以外の上位25人が来季のレギュラーツアーの優先出場権を獲得する。