上井、今季自己ベスト66で首位


6番でイーグルを決め、ギャラリーの声援にこたえる上井邦裕

6番でイーグルを決め、ギャラリーの声援にこたえる上井邦裕

 ◆男子プロゴルフツアー RIZAP・KBCオーガスタ第3日(26日、福岡・芥屋GC)

 主催者推薦での出場で、4位で出たプロ13年目の上井邦裕(34)=三好CC=が1イーグル、5バーディー、1ボギーで今季自己ベストの66をマーク。昨季賞金王の池田勇太(31)=フリー=とともに通算13アンダーで首位に並んだ。10年大会では8番で世界初の1大会同一ホール2度のホールインワンを記録し、最終日を単独首位で出るも5位。15年から2年連続で賞金シードを喪失中の男が初優勝に挑む。

 上井が持ち味の派手なゴルフで勢いに乗った。6番パー5、グリーン手前20ヤードのバンカーからの第3打がカップに吸い込まれ、今大会3個目のイーグル。「ラッキーな感じで良かったですね」。13番で1メートル半のバーディーパットを決めるなど、4年ぶりに首位で最終日を迎える。

 180センチ、78キロ。飛距離を武器に08年から7年連続で賞金シードを維持したが、ドライバーイップスに陥り15年にシード陥落。「何をしてもダメで楽しくなかった」。昨年は首のヘルニアで練習が積めず、最終予選会149位で出場権を逃した。今季は今大会が4戦目で賞金ランク85位も下部ツアーは2位、3位に入るなど好調を維持。同組で回り同じ芹澤信雄に師事する通算18勝の藤田寛之も「ショット、アプローチ、パットと全部安定している」と称賛した。

 今大会は初日から“大当たり”。開幕前夜に食べた生ものがあたり、初日は吐き気と腹痛に襲われながら13、18番でイーグルを奪取。10年大会第1、第3Rの8番で世界初の同一ホール2度のエースを達成した思い出の舞台で「今は楽しくゴルフができるから淡々とできる」と、どん底からはい上がる。(榎本 友一)

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