◆男子プロゴルフツアー ANAオープン第3日(16日、北海道・札幌GC輪厚C=7063ヤード、パー72)
2位で出た小平智(28)=Admiral=が6バーディー、ボギーなしの66で回り、通算13アンダーで首位に浮上した。3月に結婚した08年賞金女王の古閑美保(35)が急きょ応援に。第2日は不運が続いて伸ばせなかったが、この日は“幸運の女神”の声援で運気が回復し、結婚後初Vに王手をかけた。昨年7月以来のツアー通算2勝目を狙う時松隆光(24)=筑紫ケ丘GC=も首位。
頭には優勝しかない。小平は6つ伸ばす猛チャージで首位浮上。「そろそろ優勝しないと。自分にプレッシャーをかけてやっている」。昨年10月以来の通算5勝目が手の届くところにきた。
2位で決勝ラウンドを迎え「ネジを巻きに来た」と妻の古閑が15日夜に北海道入り。2番で6メートルのバーディーパットを沈めると、コース脇から「よっしゃー」と気合の入った声援と拍手をもらった。好調で今大会を迎えたが、2日目までは球に泥が付いたり、木に当たってOBになるなど「運が味方していない」と嘆いていた。しかし、“幸運の女神”が現れたこの日は「泥も付かず、ショットもよかった」と運気回復。取材後はクラブハウスで待っていた愛妻に「ナイスー!」と笑顔で迎えられた。
ラウンド後は、古閑の温かいまなざしを受けながらアプローチなどを練習した。首位で最終日を迎えたのは過去4回。そのうち2勝とV率は50%だ。11日に28歳となり、誕生日ウィークの優勝も目前。「美保と一緒にトロフィーを持つのが目標。それだけを考えて頑張りたい」。秋に入った肌寒い北の大地。新婚夫婦の間で熱々の闘志が燃え盛っている。(浜田 洋平)