片山、5位浮上 歴代4位タイの通算32勝目を狙う


9番、片山晋呉はサングラスを振り落とす強いスイングでティーショットを放つ(カメラ・谷口 健二)

9番、片山晋呉はサングラスを振り落とす強いスイングでティーショットを放つ(カメラ・谷口 健二)

 ◆男子プロゴルフツアー トップ杯東海クラシック第3日(30日、愛知・三好CC西C)

 7位で出た13年大会覇者の片山晋呉(44)=イーグルポイントGC=が6バーディー、3ボギーの69で回り、通算9アンダーで首位と2打差の5位に浮上した。この大会は過去出場19回のうちトップ10入りが11年連続を含む14回。「両思い」と豪語するほど相性のいい舞台で、歴代4位タイの通算32勝目を奪いにいく。小平智(28)=Admiral=、韓国の金亨成(きむ・ひょんそん、37)=福住ピーニング工業=が11アンダーで首位。

 愛するコースで片山が胸を躍らせた。4番で約10メートルをねじ込んでバーディー。2~3メートルのパットも確実に沈め、速いグリーンに対応した。3日連続69の9アンダーで5位。「予定通り。(首位と2打差は)ちょうどいいね」。強い自信が不敵な笑みに表れた。

 驚異の相性だ。今大会は予選落ちが一度もなく、トップ10入りは過去19回中14回。優勝は13年だけだが、総獲得賞金は4勝したマイナビABC選手権(1億6847万200円)に迫る1億794万6920円を手に入れている。「稼いだお金で言えば2番目(に多い大会)。ベスト10の数は1番かな」と鼻を高くし、他の選手が頭を抱える難コースにも「好きだね。両思い」と余裕を見せた。

 1970年の第1回大会から使われる三好CC西Cの攻略法を問われても「う~ん、何ですかね。特別なことはない」。他のプロに知られまいと詳細はけむに巻いたが「ここは追いかける方がいい」と断言した。最終組で優勝争いの重圧があれば、難易度の高い16番以降で落とす可能性があると説明。13年は4打差7位から逆転Vだった。「僕がこの位置にいるのは嫌でしょ」と後ろから2組目でプレッシャーをかけるつもりだ。

 6人目の大会複数回Vを飾れば、尾崎直道に並ぶ歴代4位の通算32勝。7位の賞金ランクも他の選手次第では2位まで上がる。44歳で9年ぶり6度目の賞金王なら、47~51歳に5年連続で栄冠を手にした尾崎将司に次ぐ年長記録だ。「神様にちょっと振り向いてもらった人が勝つ」。上位の背中を獲物のように見つめた。(浜田 洋平)

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