石川遼、来季米ツアー出場権逃した「技術的に下手になっている」


 ◆米男子ゴルフ下部ツアーウェブドットコムツアー選手権 最終日(2日・米フロリダ州アトランティックビーチCC)

 米男子プロゴルフの入れ替え戦に位置づけられている、下部ツアー最終戦の最終ラウンドが行われ、40位に終わった石川遼(26)=カシオ=は4戦の獲得賞金ランクで25位に入れず、来季のレギュラーツアー出場権を逃した。

 次戦は12日開幕の国内メジャー・日本オープン(岐阜・岐阜関CC東C)に出場し、年内は日本ツアーで戦う。来季については未定。大会はジョナサン・バード(米国)が通算24アンダーで優勝した。

 ラウンドを終えた石川の頭に、もがき苦しんだ米ツアーの記憶がよみがえった。来季の米ツアー出場権を獲得できず。「すごく苦しかった。息苦しかった」。いつもの前向きな言葉はなく、重い胸の内を明かした。

 52位で出た最終日は66で回ったが、シード権を確保できた20位までは4打差の9アンダーと伸び悩んだ。入れ替え戦3戦目までの賞金ランクは22位で、2013年以来2度目の入れ替え戦。来季の出場権を得るには、今大会終了後に同25位以内が条件だったが、31位で終戦。「自分の技術、実力をなかなか信じることができなかった」。本格参戦5年目で初めてツアー出場権を失い、実力不足を痛感した。

 07年にアマとして国内ツアーを制してから10年が過ぎた。09年に最年少で賞金王となって13年から米ツアーに本格参戦。「技術的に下手になっている。ゴルフ力、総合力が落ちている」。昨年2月に腰痛のために一時休養。今季は故障で離脱した選手の出場資格を延長する公傷制度を利用して出場したが、5~7月の6戦連続を含めて20試合中12試合で予選落ち。「心の底からレベルアップしたなというゴルフをしないと、1段階上にはいけない」。世界のレベルを嫌というほど味わった。

 年内は12日開幕の日本オープンから国内ツアーに専念する。来季の主戦場は未定。「米ツアーのシードを獲得するのが夢ではない。自分の夢、目標はもっと高いところにある。こういう悔しい思いを将来にぶつけていきたい」。必死に前を向いた。

 ◆石川の来季主戦場の選択肢

〈1〉米下部ツアー すでに出場資格を持つ同ツアーで年明けから戦い、18年秋開幕の米レギュラーツアーのシード獲得を狙う。 〈2〉国内ツアーに出ながら米ツアーにスポット参戦 国内は15年の国内メジャー・日本シリーズJTカップ優勝の権利で18年まで出場可能。現在230位の世界ランクを上げて海外メジャーなどに出られれば、成績次第で一部の米レギュラーツアーに出場できる。賞金を稼いでシード権を獲得すれば、18年秋開幕の米レギュラーツアーに出られる。

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