主戦場フィリピンの異色経歴・中島、単独首位発進


初日5アンダーで単独首位に立った中島徹

初日5アンダーで単独首位に立った中島徹

 ◆男子プロゴルフツアー 平和PGM選手権第1日(2日、沖縄・PGMゴルフリゾート沖縄=7005ヤード、パー71)

 女子プロゴルファーの中島真弓(41)の実弟で、13年からフィリピンツアーを主戦場にする中島徹(33)=信濃GC=が5アンダー66で回って自身初の単独首位発進を決めた。賞金ランクは86位で現時点ではシード圏外。ツアー初勝利と初の賞金シード獲得を狙う。1打差2位に武藤俊憲(39)=フリー=ら5選手。

 最終18番をバーディーで締めくくった中島は、わずかに笑みを浮かべながら歓声に応えた。トップタイ発進は過去に1度あったが、単独首位スタートは初めて。「今日はうまくいった」と充実感を漂わせた。

 異色の経歴を持つ33歳だ。男子ツアーでは珍しい早大出身。さらに13年からはフィリピンツアーを主戦場にする。「アップダウンが激しいところとか、フィリピンと、この(開催)コースは似ている」。強風の中でのプレーも慣れたもの。約5年の経験が生きた。

 異国でプレーするきっかけは、12年前に他界した父・次人さん(享年56)だった。「フィリピンでは家族がメンバーになっているコースなら家族は無料でプレーできる」ため、幼少期から定期的に訪れた。3年前、航空会社で働いていた綾子さん(35)と結婚。「妻と知り合ったのもフィリピンでした」とはにかんだ。

 今季の獲得賞金は約695万円でランク86位。今シーズンの実績では、同75位以内(第2シード)に入ればほぼ全ての試合に出場可能だ。現時点で75位との差は約187万円だが「シードは考えない。ある意味開き直ってやります」。妻と長女の花ちゃん(1)のためにも南国で“一花”咲かせたい。(高橋 宏磁)

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