◆男子プロゴルフツアー ダンロップフェニックス第3日(18日、宮崎・フェニックスCC=7027ヤード、パー71)
雨の影響で1時間遅れて始まり、1打差2位で出た14年大会覇者・松山英樹(25)=LEXUS=はパットで苦戦して2バーディー、2ボギーの71と伸ばせず、通算8アンダーで8打差の6位へ後退した。ツアー史上最大の最終日逆転劇は9打差で、奇跡の大会2勝目を狙う。松山と同組で64の全米オープン王者、ブルックス・ケプカ(27)=米国=が16アンダーで、大会史上5人目の連覇に王手をかけた。
秋雨のやんだ宮崎の空に、ため息が響き続けた。松山は縦振りを意識した新スイングには手応えも、パットが決まらずに伸ばせず。計32パット。グリーン周りでギャラリーの悲鳴がこだました。「入らないのでストレスがたまった。つまらないゴルフをしてしまった」と肩を落とした。
世界屈指の精度を誇るアイアンショットも、午前中まで降り続けた雨の影響で、スピンコントロールを合わせきれない。ピンそばに落ちて戻し過ぎる場面が多く、首をかしげ続けた。3メートル以内の「チャンス」につけたのは1メートルを沈めて8番など数ホールのみ。「アイアンが良くならないと話にならない」と悔しがった。
最終日のツアー史上最多逆転は83年の中嶋常幸、13年の金亨成(韓国)の9打差。「(ケプカは)20アンダーは確実にいく。奇跡的に50台を出せればチャンスはあるかな」と松山。今季唯一の国内戦。ファンの声援を力に最後まで諦めずに攻め抜く。(榎本 友一)