鈴木愛、4年ぶり日本人賞金女王はVで決める 単独6位以上なら初栄冠確定


練習ラウンドの9番でアイアンショットを放った鈴木愛

練習ラウンドの9番でアイアンショットを放った鈴木愛

 女子プロゴルフツアーの今季最終戦で、メジャーのLPGAツアー選手権リコー杯(報知新聞社後援)は23日から4日間、宮崎CCで行われる。賞金ランクトップの鈴木愛(23)=セールスフォース=は22日、練習ラウンド9ホールで最終調整。単独6位以上で2013年の森田理香子以来の日本人賞金女王となるが、優勝して初の栄冠を手にすることを誓った。

 運命の一週間が始まる。賞金ランクトップの鈴木は、小雨の中で練習ラウンド。4年ぶりの日本人賞金女王へ、単独6位以上が目安となるが、「6位を考えるとよくない。やっぱり優勝を目標に上を見て頑張りたい」。可能性の残る自分の以外の3選手は優勝が絶対条件と有利な状況だが、今季3勝目を挙げて華々しく女王になることを誓った。

 大事な最終戦に挑む決意が、練習時間に表れた。通常3人で回っても約2時間半で終わる9ホールを、1人で2時間45分をかけてラウンド。後からスタートした組を次々と追い抜かせ、「ショットはいい感じ。グリーンをメインにやっている」と、ショートゲームを中心に調整した。約280ヤード先のフェアウェーに木が立つ3番は、昨年大会4日間で2ボギー。左は木に向かう傾斜、右にはラフがあり、第1打の落とし所が重要となるが、「いつも木の方に行っちゃう。あの木を切ってほしい!」と本音を漏らした。

 今大会は賞金ランク順に2人一組でプレーするため、同2位のキム・ハヌル(28)=HITE JINRO=と同組で直接対決。ハヌルが優勝し、鈴木が6位タイだった昨年大会の順位なら、今年は逆転で韓流美女が栄冠に輝く。「多少はプレッシャーがある。やっぱり賞金女王を取りたい」。初の女王へ、今季2勝ともバッグを担いだ小畑貴宏キャディー(38)を2週連続で起用。3年連続で韓国人が輝いた女王の歴史を変えるため、全ての準備を整えた。(浜田 洋平)

 ◆鈴木と今大会後の記録

 ▼4年ぶり日本人賞金女王 13年の森田理香子以来。14年はアン・ソンジュ、15、16年はイ・ボミと3年連続で韓国人が女王。

 ▼4年ぶりに最終戦で決着 13年に賞金トップの森田と約280万円差で同2位の横峯さくらが対決。森田が12位、横峯が7位となり、約130万円の僅差で森田が逃げ切った。

 ▼出場権 賞金ランク2位以内に入れば、18年の海外メジャー・ANAインスピレーションの出場権を得られる。

 ▼シード権の延長 鈴木は昨年の国内メジャー・日本女子プロ選手権を制し、19年までの3年シード権を獲得。賞金女王、またはメジャー最終戦の今大会で優勝すれば、20年までの3年シードを獲得。

最新のカテゴリー記事