◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー今季メジャー最終戦・LPGAツアー選手権リコー杯第1日(23日、宮崎・宮崎CC=6448ヤード、パー72)
賞金ランク2位で追う韓国のキム・ハヌル(28)=HITE JINRO=が5バーディー、3ボギーの70で回り、2アンダーで首位と2打差の4位で好発進した。賞金女王には今大会で優勝し、同トップで7位発進の鈴木愛(23)=セールスフォース=が6位タイ以下になることが条件。韓国からも駆けつけた“ハヌラー”の熱烈応援団に応え、大会連覇を目指す。台湾のテレサ・ルー(30)=太陽生命=が単独首位。
ハヌルの笑みに色気が増した。出だしの1番で2メートルにつけてバーディー発進。3番で7メートル、4番で下り10メートルをねじ込む連続バーディーで勢いに乗ると、6番で7メートルを沈めて伸ばした。「前半は自分が思ったようにプレーできた」。後半に3つ落として2アンダーとしたが、2打差4位で好発進。逆転賞金女王へ優勝しかない状況で今季最多3勝の実力を発揮した。
ハヌル人気はツアー屈指のものとなりつつある。名前は韓国語で「空」を意味し、勝負カラーは青色。コースでは服装を“ハヌル・カラー”で統一させたファンも目立つ。11日に販売開始された写真集「ハヌル」の売れ行きも好調で、2015、16年賞金女王のイ・ボミ応援団の「イボマー」ならぬ「ハヌラー」が急増中だ。
今週は日本のファンに加え、韓国からも応援団約30人が集結した。「スマイルクイーン」の愛称を「笑顔でいると喜んでもらえるし、うれしいあだ名ですね」とお気に入り。今月上旬には母国で所属スポンサー主催の大会に出場し、先着500人ほどに韓国語で「スマイルクイーン キム・ハヌル」と書かれたボード付きのカチューシャを配った。お宝アイテムを装着したこの日のファンは、グリーン周りから「ナイスバーディー!」と声援を送り続けた。
5月のワールドレディスサロンパスカップに続く今季メジャー2勝目&賞金女王となれば、来季からの7年シードを獲得。「宮崎まで来ていただいて、皆さんのおかげで元気が出た」。昨年制した好相性の大会。艶やかなほほ笑みには「女王」の冠がよく似合う。(浜田 洋平)
◆賞金女王争いの行方
▽鈴木が女王になる条件 今大会で単独6位以上が目安
▽ランク2位以下選手の逆転最低条件 キム・ハヌル=優勝で鈴木が6位タイ以下。イ・ミニョン=優勝で鈴木が15位以下。申ジエ=優勝で鈴木が棄権、失格で賞金0円