◆米男子プロゴルフツアー アーノルド・パーマー招待第1日(15日、米フロリダ州ベイヒルクラブ)
左手親指付け根付近の痛みで途中棄権した2月初旬のフェニックス・オープン以来の戦列復帰となった松山英樹(26)=LEXUS=は1イーグル、3バーディー、3ボギーの70で22位スタートとなった。同組で回った前週2位のタイガー・ウッズ(42)=米国=は68で7位の好発進。復活を目指す日米の両雄が見せ場をつくった。ヘンリク・ステンソン(41)=スウェーデン=が64で単独首位。
6週間ぶりに復帰した松山は、ウッズとジェーソン・デー(オーストラリア)の元世界ランク1位と同組で会場を沸かせた。スタートの10番ティーは気温5度の寒さにもかかわらず、大ギャラリーが集結して熱気に包まれた。「できれば、もう少し静かに回りたかったけど」と冗談を交えながら「緊張感より『ちゃんとしなきゃ』みたいな」と世界ランク6位のプライドをのぞかせた。
16番パー5では第1打を300ヤード超でフェアウェーキープすると、残り200ヤードを7アイアンで2オン。5メートルのイーグルパットを沈めた。ウッズのバーディーパットの方が歓声が大きかったが「まあね。仕方ないですよ」と余裕の笑み。「こういうメンバーで回れたからこそ、いいプレーができたと思う」と素直に喜んだ。
1月下旬以来となる同組だったウッズは7位。スーパースターの復調を目の当たりにし「ショートゲームもアイアンも仕上がっている。ただすごいなぁ、と思った」と笑顔で話した。
ただ、戦線離脱の原因となった左手親指付け根付近の痛みについては「いつ出るか分からないという不安はありますけど、きょうは出なかった」と慎重だ。この日も左手首に黒のサポーターをつけてプレー。マスターズ(4月5~8日)をはじめ日本男子初のメジャーVを狙う松山にとって、最大の敵はウッズらライバルではなく己自身となる。