ジャスティン・トーマス、メジャー2連勝で世界ランク1位「大きな目標」


 【オーガスタ(米ジョージア州)3日=榎本友一】米男子プロゴルフツアーのメジャー今季初戦、マスターズは5日から4日間、当地のオーガスタナショナルGC(7435ヤード、パー72)で行われる。

 タイトリスト社と用具契約を結ぶ昨季米ツアー総合王者で、今季2勝のジャスティン・トーマス(24)=米国=は昨年8月の全米プロに続くメジャー2連勝を狙う。今大会に勝てば、初の世界ランク1位浮上の可能性もある。

 堂々の優勝候補として、トーマスが3度目のオーガスタに帰ってきた。過去2回は39位、22位にとどまっているが、3日の公式会見では「とても素晴らしく、大好きなコースだ。ここではメンタル面を研ぎ澄まさなければならない。愚かなミスをしてはいけない」と自らに言い聞かせた。前週から会場入りし、2日にはジュニア時代から憧れるウッズと9ホールを回った。積極的に質問をする場面も見られ「多くの経験を学んだ」という。

 祖父・ポール、父・マイクと3代続くプロゴルファー一家に生まれた。鋭いショットで強気にピンを攻め、正確なパットでバーディーを量産。16―17年シーズンは米ツアー最多の5勝を挙げ、年間総合王者に輝いた。今季も平均飛距離312・5ヤード(ツアー8位)のパワーを武器に2勝を挙げており、現在賞金ランク1位に君臨する。今大会で勝てば世界ランク2位から1位に浮上する可能性もあり「それはとても重要なこと。大きな目標だ」と力を込めた。

 メジャー制覇を目指す松山にとっては宿敵でもある。16年10月のCIMBクラシックで松山を3打差で退けて連覇。昨年1月のSBSチャンピオンズでは最終日最終組の直接対決で振り切った。昨年8月の全米プロでも最終日最終組で回り、メジャー初制覇を成し遂げた。“松山キラー”ぶりを発揮し「ヒデキとの戦いはタフだった」と胸を張った。

 「JT」の愛称を持つ178センチ、66キロの小さな飛ばし屋。15年大会ではアマ時代からしのぎを削る親友のジョーダン・スピース(米国)がグリーンジャケットに袖を通す姿を羨望のまなざしで見つめた。あれから3年、ツアーの顔に成長したトーマスが偉業に挑む。

 ◆ジャスティン・トーマス 1993年4月29日、米ケンタッキー州生まれ。24歳。プロゴルファーの祖父、父の影響でゴルフを始める。アマチュアで活躍後、アラバマ大を経て2013年プロ転向。米ツアーでは16年10月のCIMBクラシックで松山を抑えて優勝、全米プロでメジャー初Vなど昨季5勝。年間総合王者にも輝き、1000万ドルのボーナスを手にした。ツアー通算8勝。178センチ、66キロ。

最新のカテゴリー記事