◆女子プロゴルフツアー KKT杯バンテリンレディス第2日(14日、熊本・熊本空港CC=6428ヤード、パー72)
39位から出た韓国のイ・ボミ(29)=延田グループ=が70で回り、通算1オーバーで19位に浮上した。今季賞金ランク62位と出遅れている2015、16年の賞金女王は、大会直前の12日に石川遼に「動画レッスン」を受け、復調のきっかけをつかんだ。成田美寿々(25)=オンワードホールディングス=ら3人が4アンダーで首位。
ボミが「遼先生」のレッスンで復活気配を漂わせた。18番パー5では残り198ヤードから4ユーティリティーで2オンに成功するなど、ショットがさえた。3バーディー、1ボギーの70で19位に浮上した。
昨季は賞金ランク23位にとどまり、今季は同62位と低迷。「特にプロアマ戦(12日)の時はひどかった」。悩める女王を救ったのは、同日に東建ホームメイトカップ初日で63をたたき出した石川だった。清水重憲キャディー(43)を通じて携帯電話の動画でチェックしてもらうと、「バックスイングでフェースを閉じながら上げた方がいいのでは。いい時のスイングと今は違っている」と助言を受けた。「それを注意したらショットが良くなりました。遼先生のお陰です」と笑った。
“生徒”の活躍を男子の会場で伝え聞いた石川は、「今日は僕がダメでした」と自身の首位陥落に苦笑いしながらも、「ボミさんは相当に悩んでいましたから」と思いやった。ボミは「裏街道」と呼ばれる10番からスタートしたが、最終日は本来の1番スタートに戻る。首位とは5打差だが、「明日はもっと頑張ろうと思います」と意気込んだ。「表舞台」に返り咲く時は近づいている。(竹内 達朗)