◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社後援ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(5日、茨城GC西C=6715ヤード、パー72)
五月晴れの「子供の日」に、昨年9月で現役を引退した元世界ランク1位で日米通算24勝の宮里藍さん(32)が、午前9時30分から約30分間、大会会場内で「久光製薬 Presents 宮里藍 スペシャルイベント」のジュニアレッスン会を行った。
保護者同伴の中学生以下のジュニアが対象で、先着で早朝から並んだ89人の子供たちが参加した。約20分間のトークセッションでは、4歳からゴルフを始めたことや小学3年での初ラウンドで、111で回った逸話などを披露した。「見るよりもやる方がすごい好きだった」と自身のジュニア時代を振り返った。
さらに、現役時代に行っていた独自のルーチンも明かした。「プロも1番の一打目が一番緊張します。緊張は悪いことじゃない。緊張といいプレーはくっついているんです。その時の具体的な体の動きがすごい大事です。私はサングラスをかけていたのでわかりずらかったかもしれませんが、ティーグラウンドで目を閉じて深呼吸していた。息を吸った分の2倍吐くんです。1、2と吸ったら3、4、5、6と吐く。緊張が緩くなり、体がリラックスしていいパフォーマンスができるんです。ゴルフだけじゃなく、人前で何かやる時などにやってもらえたら」。
その後、藍さんは子供たちからの質問に答えた。「好きなクラブは」という問いには「ドライバーが好きです。一番遠くに飛ばせる。一番大事です。簡単なところに打たないといけないので緊張もしますね」と笑顔で答えた。スイングレッスンでは、抽選で当たった2人の子供のショットを見てアドバイスした。男の子とは「フィニッシュを決めることはすごく大事なので、それは継続してやってほしいですね」と笑顔でハイタッチを交わした。
レッスン後、報道陣の取材に応じた。「思ったよりも小さい子が多かったので、少しでも楽しんでもらえたらと思っていました。教えるというよりも、どれだけゴルフを楽しく思ってもらえるかをメーンにして。私にとってはすごくいい時間になりました。私が小さかった頃はこういう機会が少なかった。レッスン会に参加すること自体がすごくまれで。今後も、より近くでふれ合える機会ができたらうれしいですね」と感想を口にした。
今大会のプロアマ戦にゲストとして参加。昨季の賞金女王・鈴木愛と同組で回ったことを「すごくいいセッティングの中で回るのが久しぶりで、すごく楽しかった。愛ちゃんと一緒に、楽しくグリーン上でボールを転がしていました。アマチュアの方が、楽しく過ごすのが大事だなと感じています」と振り返った。
今大会では2日、3日とサイン会(先着順)と記念撮影会(抽選)に参加してきた。「こういう機会が、もうちょっとあってもいいのかなと思いました。どんどん見に来て下さい、と伝えられるので。こういう機会に、どんどん選手たちが参加することも大事かな、と思いました」と総括した。
自身が子供の頃は「好きだった肥後かおりさんにサインを頂いて、部屋に大事に飾っていた」という。この日の参加者全員にサイン入り色紙をプレゼントした。「1人でも多くの子に、私と同じように何かを思ってもらえたらうれしいです。一番はゴルフは楽しいとか、ゴルフに興味を持ってもらいたいので」と1人、1人と目を合わせながら笑顔で手渡していた。
また、打診を受けている20年東京五輪の日本代表コーチ就任については「ちょっと、じっくり考えさせて頂いているので」と話すに止まった。