50歳・谷口徹、メジャー最年長Vだ…PLでKKと同級生


18番、ティーショットを放つ谷口徹

18番、ティーショットを放つ谷口徹

 ◆報知新聞社後援 男子プロゴルフツアー メジャー第1戦 日本プロ選手権(12日、千葉・房総CC房総ゴルフ場)

 通算19勝の谷口徹(50)=フリー=が4バーディー、3ボギーの71と粘り、通算5アンダーで2位をキープ。尾崎将司の49歳312日(96年日本シリーズ)を超えるメジャー最年長Vへ、首位との差を2打から1打に縮めた。50歳以上が戦うシニアツアーにも参戦できるがレギュラーツアーにこだわるベテランは節目の20勝目を目指す。同2勝の藤本佳則(28)=国際スポーツ振興協会=が6アンダーで首位に立った。

 プロ27年目の経験が生きた。最終18番パー5、谷口はグリーン左手前ラフ、25ヤードからの第3打をウェッジでベタピンに寄せてバーディー締め。グリーンが硬く平均スコア74・154の難コースで71にまとめた。「攻撃だけではうまくいかない。(グリーンの)硬さや傾斜、持ち球を計算して、全てうまくできないとスコアは作れない」と胸を張った。

 10、12年と今大会を制しているが、ツアーVは12年10月ブリヂストンオープンの19勝目から5年半以上遠ざかる。PL学園高時代は桑田真澄氏(スポーツ報知評論家)、清原和博氏と同級生だけに、勝ちに飢える自身の境遇を野球に例え「2000本安打に王手をかけてからだいぶたつ。200打数無安打で、もう2軍落ちや」と頭をかいた。「勝ったら何かもらえるのかな。5年シード? 優勝はしたいけど5年は重い。資格はあっても、出られる自信はないから3年が限界。みんな飛ぶし大変」とおどけた。

 2月に50歳を迎え、今季からシニアツアーに参戦できるが、まだまだレギュラーツアーにこだわる。レギュラーとシニアの両プロが同組で回ったプロアマ戦前夜祭(7日)の表彰式では「シニアの皆さん、壇上にお上がりください」のアナウンスに「谷口、お前も上がれ!」とシニアの先輩から“洗礼”を浴びた。「これがシニアツアーの怖さか…。僕は(年齢的に)シニアに入ってるけど、まだシニア(の選手)じゃない」と首を振った。

 2年連続の最終日最終組(昨年は3位)。同じ奈良出身の後輩で28歳の藤本を1打追う。「楽しみ。体力では勝てないので、他で勝ちます」。日本ツアーの最年長V記録は2002年全日空オープンで尾崎将司が達成した55歳241日だが、メジャーで50代の優勝者はいない。史上初の快挙へ「もう疲れたから、早く寝ます」と体力回復に努めた。(岩原 正幸)

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