19歳4か月・辻涼大郎、最年少V 3位から逆転


優勝した辻涼大郎は、銀皿を掲げて笑顔を見せる

優勝した辻涼大郎は、銀皿を掲げて笑顔を見せる

 ◆報知新聞社主催 全日本クラブチャンピオンズ 第57回報知アマゴルフ選手権最終日(13日、兵庫・よみうりカントリークラブ)

 2打差3位で出た辻涼大郎(日清都)が19歳4か月の大会史上最年少王者に輝いた。圧巻の3連続バーディーで締めるなど、最終日を70で回り通算1オーバー。第55回大会の浅井雄一郎の記録を4か月更新した。初日から首位を守っていた松下宗嗣(57)=中山=は2打差の2位。7位スタートの勝田兵吉(47)=箱根=が70と追い上げ、2年連続の3位に食い込んだ。

 若き新王者が誕生した。前半を終えて首位に並んだ辻は「ここから伸ばしていこう」とギアチェンジ。10、14番でダブルボギーを叩いたものの、集中力を高めるべく最近取り入れたというラムネ菓子を口にした16番から3連続バーディーで試合を決定付けた。17番パー3では6メートルから冷静に決め、優勝を争った松下からも「すごいな!」という声が上がった。

 さまざまな年代が集う大きな大会での優勝は初めて。「最後まで自信はなかったので素直にうれしい。上がり3つがデカかった」と頬を緩めた。練習熱心で71の好スコアを収めた前日も、京都市内の自宅近くの練習場で約2時間半クラブを振り続けた。猛特訓が実って7バーディーを奪い、2位に2打差をつけた。

 現在は米カンザス州のバートン大学ゴルフ部に所属。165センチ、60キロと小柄なため、外国人選手との飛距離の差を埋めるべく毎日1時間半、部分ごとに筋トレを行っている。入学後5か月で飛距離は15ヤード、体重も2キロ増えた。「小さいけど飛距離が出る選手として、同じような人に勇気を与えられたら」。プロを目指す19歳が、大きな自信をつかんだ。(筒井 琴美)

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