日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長(75)は25日、2020年東京五輪ゴルフ競技のスタート時間を午前5時とすることを提案した。
18日にスイス・ローザンヌで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で競技日程の大枠が承認。埼玉・川越市の霞ケ関CCで開催されるゴルフは招致段階の計画で午前9時だったスタート時間が暑さ対策として2時間前倒しの午前7時に変更されたばかりだが、青木会長は「暑いのなら(午前)5時にスタートすればいいじゃないか」と、さらに2時間前倒しの私案を明かした。
ゴルフ競技が開催される7月下旬から8月上旬の川越市の日の出時間は午前4時50分頃。コース整備や観客の移動など考慮した場合、スタート時間が再変更される可能性は低いが、選手、観客の健康と安全を第一とした青木会長の大胆な発想は「酷暑五輪」を成功させるための大きなヒントになりそうだ。
JGTOは、男子ツアーのシード選手以外の優先出場権を決める予選会(クォリファイングトーナメント、QT)の特別協賛スポンサーとして銀行系カードローン会社のSMBCモビットと契約。この日、青木会長は東京・港区浜松町の世界貿易センターで行われた会見に出席した。「QTが充実すればツアーの底上げになる。スポンサーとなっていただき、ありがたい」と青木会長は感謝した。
SMBCモビットは「QTという厳しい試練に挑戦するゴルファー」と「自分を信じてひたむきに進もうとするビジネスマン」をシンクロさせた企業CMを制作。当初、青木会長が「私がCMに出ましょう」と立候補したが、SMBCモビット側が「(永久シード選手のため)QT免除の青木会長に出ていただくことは恐れ多い」と超大物プロの申し出を丁重に断ったという。CMには東京・杉並学院高1年時からQTに挑戦し、今季は昨季の下部ツアー上位者としてツアーに本格参戦している中里光之介(25)=東京ベイ舞浜ホテル=が起用された。